車椅子生活者が外で様々な方と話すと必ずきづきがある

駅員さんの対応改善事例と言う記事で
最初の乗車駅で乗れるタイミングの電車に
乗れない状況について書きました。

これを書いた翌日に今度は乗り替え駅で
明らかに乗れるタイミングの電車を
見送り、1本待つということがありました。

到着から発車までの時間を考えて、
乗り替え駅の駅員さんが安全優先で
1本後の電車で行くと言う判断をされている
ことにより、これは起こります。

降車駅と連携しているため従わないと、
乗れるタイミングの電車に間に合っても、
降車駅との連携がないため、
降車駅で降りられなくなります。

1.次の電車を待つ間の会話で教えてもらった裏ワザ

寒波襲来の折、この状況に対して、
駅員さんは寒い中お待たせして
本当に申し訳ありません
とおっしゃってくれます。

しかし、私は前述の判断は完全に正しいと考えているため、
全く問題ないと伝えています。
その駅のその時間の乗り替えはいつもこうなるので慣れましたし、
安全以上に優先されるモノはないからです。

そこで、一つ気になっていたことを切り出しました。
「到着して乗り替えの電車について聞くと、時々
急いでみて今着いてるのに乗れたらそれで行きましょう
という駅員さんがいらっしゃるのですが、
統一の運用はしてないんですか?」と。

すると、少し困った顔をされ、
「いえ、この時間帯は基本的に到着から発車まで2分なので、
次の電車をご案内するようになっています。
その駅員の対応が原則と違うのでミーティングの際、
共有しておきます」
とフィードバックを頂きました。

更に続けて、「ただ、どうしてもお急ぎの場合もあると思います。
その場合はこの駅の駅員が同乗して降車駅でも
お手伝いさせて頂きますので
遠慮なくおっしゃってください」
と全く想定外の話が出ました。

2.裏ワザは裏ワザ

「へぇ。そこまでしてくれたら、助かるなぁ。」
という感想もあるかと思いますが、
あくまで私見を申し上げると、これは公共性の観点から
辞退した方がいいでしょう。

その時も、
「車椅子利用者としては助かる話ですが、私は待ちます」
と言葉を返しました。

なぜなら、駅員さんが一人同乗するということは
降車駅まで行き、そこで私を降ろし、
引き返す間、駅から通常の人員が一人いなくなる
ということで、他の多数の乗客へのサービスの低下が
免れないからです。

私が待つことに比べて、損なわれる公益が大きすぎます。

それに車椅子の私が急いで乗り替えすることが前提になっています。
操縦テクニックにもよりますが、
多くの人が行き交う乗り替え時の駅ホームを
急ぐことには接触の事故リスクが伴います。

「急ぐので同乗して下さい」とお願いした場合に
事故が起こったら、責任はどうなるでしょうか?

接触事故が起きて、相手が怪我をすれば、
不法行為として損害倍賠償責任を
追及されかねません。

その場合の追及先は鉄道会社なのか、
車椅子ユーザー本人かどうなるでしょう。

運用上原則として1本後の電車を鉄道会社が案内していると
立証されレれば、当然ユーザー本人が
一義的には責任を負います。

これは私の倫理感覚からしても妥当だと思います。

その責任を負うと宣言してからお願いする
くらいでなければ、
この方法の利用はお勧めしません。

だから、これは表だってアナウンスされていな「裏ワザ」なのです。
大切な人が危篤で病院に向かうとか
そういうケース以外では、
使う場面を思いつきません。

車椅子生活者はゆとりを持って安全に移動する」
これに尽きるとこの駅員さんとお話しできたお陰で再確認できました。

今回は電車利用時の駅員さんとの会話ですが、
車椅子ユーザーは何かと話しかけられやすいです。

色んな場面で会話をして、
考えることは有益だと思います。