情報を活用して、必要なサポートを自分でよく認識していれば、障害者も旅を楽しめる

退院して間もない20代前半から半ばにかけて、春になると
毎年リハビリも兼ねて両親が積極的に私を旅行に連れて行って
くれていました。春が近づいてくると今も旅行というイメージが
残っています。

一般的に、旅行は楽しいものだと思います。
障害者にとってもそれは同様です。

 ただし、障害に伴う制約をカバーできる環境があり、
安心できれば、という条件付きです。

その条件は日常生活の延長で想像して頂ければ
あながち的外れではないです。

肢体不自由の私にとっての条件は、
旅の間バリアフリーの環境で過ごせるか、
というシンプルなものです。

 

ここは情報収集ということにつきます。
ただ、旅は日常から離れた異空間です。


車椅子を積極活用して1人で移動する機会
をやっと増やせたことが昨年の私にとっての
良い変化でした。

しかし、以前は予想外のバリアがあった場合に対応するために
サポートしてくれる同伴者の存在がないと、
安心できませんでした。

 

ですから、「旅をするなら家族と」
という形でした。

1人での電車移動が普通になった今なら彼女や友人と一緒に、
という選択も採れます。

 私の価値観として、家族はとても大切なので、
20代の大人になってから自分を育ててくれた家族と
時間を共にできたことは、良い思い出になっています。

病気になっていなければ、
こんな時間はなかったはずです。

私のここまでの人生で一番大変な闘病期間を
一番近くで支えてくれた家族との時間。

大切なものと捉えています。

この辺りのことについて、
以前SNSで交流していた九州にお住まいの脳性マヒの方が
興味深いことをおっしゃっていました。

 

泊りがけで出かけた時に家族にサポートをしてもらうのは気を遣う。
自分はヘルパーの方がいい

これは個別的な話になるので、当事者の数だけ感じ方があります。
私は近い関係の人にサポートしてもらうことにそこまで抵抗はないです。

 

他方で、昨年私自身初めて就労系と入浴時の身体介護
の障害福祉サービスを利用しました。

対価の生じるサービス
(障害福祉サービスの場合は所得に応じた自己負担
があるのみで多くの部分は税金で賄われます)

身体介護については認定を受けた障害支援区分により
使えるサービスの種類や量が決まります。

現在の私は、出先で数日介助してもらう形での
サービス利用はできない認定状況にあるので、
全額自己負担する形でそういうサービスを活用することは
現状考えていません。

具体的な話を2つほど紹介してまとめます。

 

旅先では、私の身体能力では基本的にビジネスホテルは使いにくいです。
眠るだけならいいのですが、風呂が狭くてバリアフリーの部屋が少ないからです。

 

仕事があれば旅行には行きせんが、
フルタイムのサラリーマンではない分、私は自由に動きやすいです。

 障害者手帳の恩恵はありがたく使う

事務所の電話を転送にしておけば、
出先である程度のことはできます。

それに車での家族旅行する場合、
私が行けば、私自身の旅費くらいは実質タダになるのです。

 例えば、四国などに行く場合、
私が同乗して(手続き済みの)障害者手帳を提示すると
通行料金が半額になるのが大きいです。

 

淡路島経由で2本の橋を渡れば、
これだけで往復1万円以上割引になります。
宿泊に関しても、高級ホテルや老舗旅館では使えないと思いますが
休暇村などでは障害者割引があります。

 情報を活用して、必要なサポートを自分でよく認識する。

条件を自分で整えることは可能なので、チャレンジドも旅を楽しめます。

 は人生を豊かにするものの一つなので障害を理由に諦めたくないです。

 

 

投稿者プロフィール

島本 昌浩
島本 昌浩
バリアフリーチャレンジ!代表
challenged-view編集長