当事者、社会の多数派の健常者「双方が」「具体的に」動けば、かなり外出しやすくなる

ほぼ毎日外に出る生活習慣になったのと、

春秋という車椅子生活者にとって、

雨天でない限り、外出のゴールデンシーズン

になったこともあり、外出頻度が増し、

移動距離も意識的に伸ばしています。

 

私はブログで既に「移動の自立について」

という外出の論点をまとめた長編記事を書いております。

いずれ、今日の記事も上記記事を編集し直して統合できれば

と考えていますが、

記憶が鮮明な内にまずUPします。

 

今日は外出する中で触れた人のサポートについて。

1.公共交通機関の従業者のハイレベルなホスピタリティの

私が主に利用する交通手段は電車です。

鉄道事業従事者の中でも接する機会が多いのは

駅員さんや特定の駅にいる乗客の整理をする

アルバイトの方達です。

これらの方達は本当に親切です。

 

「公共」という意識がそうさせる

という積極的理由と何かあった時に

批判の矢面に立たされるため、親切にした方が無難

という両面があると思います。

 

ところで、私は時間に余裕を持って動くように心がけています。

しかし、途中の歩道の混み具合や信号のタイミングで

乗る予定の電車に遅れそうになることがたまにあります。

そうなると、焦って普段しないミスをします。

先日落ち着いたら着ようと持っていたジャケットが

駅で駅員さんに乗車介助を頼んだ後で

手元にないことに気付きました。

この電車に乗らないとまずい!

と焦りましたが、ジャケットの紛失は自己責任だし、

ダメ元でちょうど来てくれた駅員さんに

事情を話すと、チラッと時計を見て、

「少し時間はある」と判断されたようで

「ちょっと見てきます」といきなり走り出しました。

呼び止めて、目星の場所をお伝えすると、

1分足らずで「こちらでしょうか?」

と拾ってきてくださいました。

それで電車にも無事に乗れ、

目的地に向かことができました。

 

更に、その目的地に向かう途中で経験したことのないルートを

付き添い無しで行く行程がありました。

 

経験的に「電車の乗り換えなら、一人でも頼めば何とかなる」

という確信があって、初めてのルートに一人で挑む選択をしました。

 

しかし、尋ねると、このルートが予想以上に複雑でした。

すると、サービスカウンターの職員さんが

窓口から出て来て、

「途中までご案内させて頂きましょうか?」

とおっしゃるので、お言葉に甘えました。

この間の誘導がまた素晴らしく、

エレベータを利用する際、

手伝ったほうがいいか

を確認してくださったり、

多社線の乗り口に行くまでに通る必要があった

公道に出る際は、「ここから人通りが多くなるのでご注意ください」

とおっしゃってくださったり、横断歩道では、

私にキチンと目配りしてくれていました。

 

最後に載る必要があったエレベーターの位置は

ご存知でなかったので、(他社の方に)

「ちょっと聞いてくるのでここでお待ちください」

と追加料金が設定されていてもいいと思うほどでした。

 

ポイントは、私のように必要な配慮を

自ら積極的に申し出る障害者は

リクエストに応えればいいのでサポートしやすい

ということです。

2.何かお手伝いしましょうか?で解決する

逆にそうでないタイプの障害者へのサポートは

難しい面があると思います。

特に、困っているのかどうかが見て分からないケースは

知識がないと極めて難しいでしょう。

 

まだ困ってるなと明白に分かる場合は、

親切な方は何か声をかけてくださるはずです。

 

私はそういう経験もしています。

 

雨がポツポツ降っていた日に車椅子利用者用の

車椅子本体まで雨から守れるタイプの大きめの

カッパを装着しようと駅構内の邪魔にならない場所で

ゴソゴソしていました。

傍目には車椅子乗ってるし、多分大変そうに

映る光景でしょう。

「できることは一人で」という意識が強い私は

ここではすぐに周りの人に声をかけませんでした。

すると、ご婦人が

「何かお手伝いしましょうか?」

とお声掛けしてくださいました。

声をかける場合の言葉としては、多分ベストだと思います。

私自身障害者や高齢者に対する向き合い方を「ユニバーサルマナー」

と名付けて、普及啓発されている株式会社ミライロの研修を受け、

検定試験に合格しています。

その中でもこの声かけを講師の方が紹介されていました。

私の個人的感覚では実は少し違和感がありました。

 

サービス業の人等ならまだ分かるけど、これを一般の人に求めるのは、

ちょっと過剰なんじゃないかと思ったのです。

そう感じるたのは私自身が自分から話しかけられるタイプの人間だからです。

実際に自分がこの声かけを受けてそう感じました。

 

自分が健常者で困っているのかどうか分からない障害者を見かけて、

どうすればいいか分からなくて困ったら、まずは「お手伝いしましょうか?」

と聞くのがいいと思います。

 

ここで手伝って欲しい場合は、必要な配慮を熟知している本人がそれを伝えやすくなります。

他方で、手伝いが不要という場合は「ありがとうございます。大丈夫です」となります。

ごく稀に「一人でできますよ!」みたいに感情的になる方もいらっしゃるかもしれませんが、

その場合はご寛容に対処頂けますと一障害者としてはありがたいです。

また、同じ障害当事者に対しては人として、このような場面ではまずお礼を述べましょう

と呼びかけます。

 

これは傷害の有無に関わらない、

電車内の座席の譲り合いにも通じる社会的マナーの問題です。

 

当事者、社会の多数派の健常者「双方が」「具体的に」動けば、かなり外出しやすくなります