車椅子での外出にはバリアがつきまとうが、バリアがあるからこそ生まれる会話も楽しみたい

1.今回書くことに関係する前提

①私は脳内出血による後遺症のため、左腕を使えない

②外出の際の移動には電動車椅子を使用中。

上記2項目の帰結は、どうなるか?

 

自由な右手で車椅子を操縦するため傘は使えません

(車椅子本体に自転車を運転できるようにするような

傘の支持具を使うことも検討しましたが、

構造上空間を取ってしまい、他の方の迷惑

になるので断念)

2.電動車椅子の制約

「電動車椅子を雨天時に使用することは推奨していない」

と販売店の方から説明を受けていました。

 

雨天時の外出の度に壊れるなら、大問題ですが、

雨の日に外出できないとしたら、

生きていく上での制約が大き過ぎます。

 

打開策をリサーチした結果、

アクティブな人はバッテリー部分を

濡れないように覆って(あまりお勧めはできないと

販売店の方はおっしゃっていましたが・・・)、

車椅子専用のカッパを着用しているらしいことを知りました。

 

現状、私はバッテリー部分に簡易的にビニールにゴムを通し、

給食袋のようにしたものをかぶせ、

カッパを着用しています(後述しますが、カッパは

車椅子のかなりの部分をカバーできるデザインですが、

カッパのみでバッテリー部分まではカバーできません)。

これでも車椅子に問題は生じていません。

注:現状ですが(苦笑)。

 

私の使っているカッパはまさに→こちらです

福祉用具を扱う業者の方から定番のものという説明を受け、

リーズナブルなのでこれにしました。

 

3.カッパにまつわる制約

①着脱が面倒

カッパの大まかな形状は上記のリンク先をご参照ください。

具体的には車椅子の介助用ハンドルに片方を引っかけ、

私の場合、次に自分が座って、不自由な左足を

先に足置きに乗せます。

そして、カッパのもう片方を前方に持ってきつつ、

頭からすっぽり被り、顔を出して、

動かせる右足の裏と足置きの間にカッパの片方を持ってきて、

挟み込みます。

なぜこのようなことをしないといけないか?

 

これによりカッパが地面に擦れるのを防ぐのです。

最後にサイドにある肘置きまでカバーします。

(車輪に巻き込まないように注意が必要です)

 

これで出先で言われたのですが、「完全防御態勢」になります。

リンク先ではスマートに写してますけど、

この状態は私からすると、

雪だるまが車椅子に乗っている感じです。

 

着脱動作が大がかりなので、

この動作を手足の不自由な人間が

一人でやるのはかなり煩わしいです。

解決のためどうしましょうか?

 

可能ならば、人の手を借りた方がいいと思います。

また、着脱が面倒なだけに電車利用時に車内で脱いでおくべきか

マナーとして気になるところです。

 

経験上、ラッシュでなければまず接触しないので

着たまままでも大丈夫です。

 

ただし、乗る前にキチンと露払いはしておいた方がいいです。

完全にラッシュなら脱いだ方がいいと思われますが、

多少多いなくらいなら、周りの人に、

「ちょっと脱いだり着たりが難しいので

すみませんが着たまま乗らせてもらいます」

くらい声をかけておけば、周りの方も

目くじらを立てることはないし、逆にそこで会話が生まれる

ことも多いと思います。

 

事実、私の方から声をかけない場合でも、

車椅子というだけで特に高齢の方から

声をかけられることは多いですし、

雪だるま状態のカッパ姿だとなおさらです。

 

雨自体は車椅子での移動におけるバリアを高くしますが、

バリアがあるからこそ、人と人は繋がりやすいという側面もあります

放って置いて欲しい場合もあるでしょうが、

そこで生まれるコミュニケーションを楽しむゆとりを持っていたい

と私は思っています。

 

②視界の悪さ

個人的にこれがもっとも身の危険を感じる部分です。

カッパが全身を覆い、膝も隠れた状態なので、地面の確認が難しく、

電車の乗降時のスロープ利用では、

脱輪しないようにいつも以上に注意が必要です。

皆様ならどうされますか?

 

私は乗降時にいてくださる駅員にいつもは頼みませんが、

車椅子に手を添えておいてもらうように依頼しています。

 

更に、視界の悪さということでは、

フードを被り、そこに水滴がついてくると

前が見えにくいです。

 

雨天時に限らず言えることとして、焦りが危険に繋がります。

これは車の運転と同じですよね。

時間にゆとりを持ち、スピードを落とすのが有効です。

投稿者プロフィール

島本 昌浩
島本 昌浩
バリアフリーチャレンジ!代表
challenged-view編集長