インタビュー実施日2019年7月15日

く―最初に今されていることを簡単にご紹介して頂けますか?

(りょう育ママ)
はい。発達障害のあるお子さんをお持ちのお母さんに向けて
情報発信をブログでしたり、
お母さんたちの居場所として「凸凹カフェ
の運営をしています。

凸凹カフェは月1回開いて、
「発達凸凹ちゃん」のママ同士で
共感しあえる場を作れれば、
と思っています。
この二つの活動をしています。

発達凸凹ちゃん

あつまれ!発達凸凹ちゃん

発達障害とは、生まれつきの脳機能の発達のかたよりによる障害です。
自閉スペクトラム症、注意欠如・多動症、限局性学習症(学習障害)などを含む総称です
発達障害自体は、診断名ではありません。
また、「発達凸凹」とは、発達障害をもつ人の凸(強み、得意な部分)と凹(弱み、苦手な部分)の差が大きいことをいいます。
最近では、得意なことと苦手なこととの差が「凸凹がある」と表現されるようになりました。
わたしは幼いわが子たちにも親しみをもってもらうために凸凹(でこぼこ)ちゃんと呼んでいました。
わたしの記事では、発達障害=発達凸凹で言葉を統一しますね

―そもそも、このような活動をするようになったきっかけは何ですか?

(りょう育ママ)
私自身の子供3人が発達障害の診断を受けた時に、
「どうすればいいか」を誰も教えてくれませんでした。
病院は診断しておしまいで(笑)それから何をすればいいかという指示はなかったですし、
どこに聞けばいいかも教えてくれなかった。

で、学校、幼稚園にそれぞれ通っていたけど、
先生は「学校のこと以外はわからない」
幼稚園では「相談する場はあるけど」

というので、そこに電話してみたら、半年待ちと言われて…。
今聞いて欲しいのに誰も聞いてくれず、説明もないしという思いが
私の中にずっとありました。

で、こういう私の経験がもしかしたら誰かの役に立つかなと思って、
ブログに書き始めたのがきっかけです。

―自分が悩み、迷った時に相談できなかったとのことですが、
医療の分野では診断名がついて終わり、教育の分野では教育の領域のことではない
と言われた。
その中で特別支援教育や障害福祉サービスとは繋がれなかったんですか?

(りょう育ママ)
最初は繋がれなかったです。
私自身が動かないと繋がれなかったです。
自分で療育施設をしらみつぶしに当たって、
電話やネットで見学を申し込む。

ここなら子供も一緒に行けそう
というところに行くことができて。

実は長女が2歳くらいの時に福祉と結び付いてはいたんです。
でも、それが療育施設と分かったのは後のことでした。

その時は「ここが療育施設」という説明も特にないし、
手続きなのでここに署名をと言われるがまま署名するような感じで
自分が何をしているのかもわからない
という状態で福祉の利用が始まっていました。

で、診断名がついた時に、「受給者証というものが療育を受けるために必要なんですけど、
お母さんお持ちですか?」と言われて
そこで療育施設を使っていたことが分かりました。

―順番が逆で、制度のことを全く知らないまま
制度を利用してたんですね。

(りょう育ママ)
そうです。1歳半検診、3歳児検診とあるんですが、
どちらもひっかからなかったんです。うちの子たち全員。

私の方から「この調子だと幼稚園に行くと
この子はしんどい思いをするだろうから相談できますか?」
と保健師さんに言ったのがきっかけで療育施設に通うことになりました。

そこでも福祉の話って全くなくて、最初は「親子遊び」
をするところがあるんですけど、そこで集団の経験をしてみませんか?
と言われて、行くことにして、そこで発達検査がありました。

「検査があります」とだけ言われて、
それがあって終了と説明を受けて、
それで発達検査を受けて、その結果が
いわゆる「グレーゾーン」でした。

で、「このまま終了してもらって構いません」と言われて
「いやいやそれは困ります(笑)続けられませんか?」
と尋ねたら、親子サークル自体は1クールが3か月でいったん終了。

で、違う施設があるのでと見学を勧められて、
紹介されたのが療育施設という流れでした。

私が無知だったというのがあって、
相談できる人もいない、
どこに相談したらいいかも分からない、
行こうとしても時間がかかるというのを経験しました。

あの頃の私に今の私が持っている知識を伝えたい
というのが私のブログの原点となっています。

―ご自身は制度とかと無関係に一個人として今活動されてます。
公的な制度がもっと整備されている方がいいと思いますか?

(りょう育ママ)
保健師さんは検診をやってるけど、
なぜそれをやっているかをママ達は分からない。
ハガキが来たから行く程度の認識だけど、
実は発達を見てくれてるとか説明がないまま
受けてしまっている。

でも、こちらから尋ねないと行政は教えてはくれない
という負担は感じます。
サービスは用意されてるんだけど、
窓口でこんなサービスがあると聞いたんですけど、
と申し出ないと「それはこうやって利用するんです」
と案内はしてくれない。

―待ってるだけでは向こうから出してくれない?

(りょう育ママ)
そうですね。行政の人も詳しい人とそうでない人がいるので、
「このサービスについてはこちらで聞くようにと言われました」
と明確に言わないとたらい回しになったり。

こちらも賢くならないといけないと分かりました。

―僕らが生まれ育ってきた過程でそういうことを
キチンと学ぶ機会ってないですよね?

(りょう育ママ)
家庭でそういう教育を受けたことはないし、
ない…ですね。
手探りでしたね。
最初は一番上の長女が五体満足で生まれてきたと思っていたのに、
「何か育てづらい」という違和感がずっとありました。

「背中スイッチ」があるとよく言うんですけど、
置いたら起きるという感じで2歳まで
「やっと寝た~!」と思って、
置いて掃除しようとしたら、
また起きてるという状態で夜もほとんど寝ない子だったんです。
でも、それを他のママに言ったら、
「それ当り前よ」と言われた。
でも、それが2歳まで続くのは当たり前ではないと
後から分かりました。

ウチの子は夜は寝なくて疲れてようやく寝る唯一寝てくれる時間帯が朝10時から正午で、
この時間帯に家事をしないといけない状態だったので、
「他のお母さんはどうやって赤ちゃん交流会に行くんだろう」
とずっと不思議で。

この程度がひどいのを「凸凹がある」
と私は捉えているんですけど、どこまでが普通で、
どこからが普通じゃないという線引きも曖昧だから、
「夜中寝てくれない」と言ったら、「私もそうだった」
と言われ、一人目だから比較できないということもあり、
他の人に相談したら、「それが当たり前」と言われ、
「そうなのかぁ」となり。

―3歳児検診ですか?そこで「グレーゾーン」と言われても
「もうちょっと様子を見ましょう」ということになるんですか?

(りょう育ママ)
う~ん。「グレーゾーン」だとひっかからない可能性の方が高いですね。

グレーゾーンの子はある程度できてしまい、発達がゆっくりなので、
「様子を見ましょう」と言われます。

ただ、いつまで様子を見るのか、
具体的なことは言われない。

1歳半から3歳までの1年半?
その間この子にどう関わればいいの?とか。

結局、わぁ~ッと泣いて、パニックを起こして、
頭を叩いて自傷もあったので、その対応法について
私たちは勿論教育を受けていないから分からなくて
今思えば不適切な対応を当時はしてしまっていました。

情報不足で診断名とかこういう症状があるとかはテレビで出ていますが、
どう対応するかはスペクトラムという連続体なので千差万別なんです。

スペクトラムは、あいまいな境界をもちながら連続していること。
自閉症スペクトラムは、症状のあらわれ方、程度、年齢などにより変化したり、重複したりするため、スペクトラム(連続体)としての考え方となっています
そういう意味では、自閉症スペクトラムは程度が小さいか大きいかのちがいで、みんなもっているものとわたしは、考えています

わが子にどう接すればいいかがすごく分かりにくくて、
うちの子は2歳までは眠れなかったけど、
それから急に寝るようになりました。

言葉が出るようになって尋ねてみたら、

死ぬのと同じで嫌だったみたいです。「寝るのが怖かった」と。

―そんな小さな子供がどうやってそんな風に考える
ようになったんでしょうね?

(りょう育ママ)
分かんないです。感受性の強いとこなのかなと思います。
本人がそんな状態だから、ママも分からないし、

私は一人では出かけられなくなりました。

―長女さんが検診に行ったりというのは、何年くらい前のことですか?

(りょう育ママ)
今10歳なので8年弱かな。

―この8年ってこういう発達関係のことって社会的にかなり認知されるように
なってきたと思います。それに伴って現場で対応方法のレクチャーが
なされるようになったとか改善した部分はないのでしょうか?

(りょう育ママ)
そうですね。私が最後に行ったのが、
末っ子の3歳児検診です。
当然引っかからなくて、

末っ子については1歳半検診の前に診断が下りていました。
なぜかと言うと、お姉ちゃん、お兄ちゃんと家族で病院に相談に行った時に、
ドクターから末っ子についても「そういう感じがあるよ。発達検査してみたら?」
と言われて、発達検査をしたら診断が下りて早期療育に結びつきました。

今は幼稚園で穏やかに過ごしています。

―療育に結びつくかどうかで、その後の発達にかなり差が出ますか?

(りょう育ママ)
お母さんに療育の知識があれば、家庭でもできると思いますが、
それは心身共に結構削られます。
良くも悪くも終わりがないからです。

療育の施設で働く方は時間が決まっていて、
給料も出ます。

お母さんは無償だし、達成感も味わいにくい。

24時間365日ずっと一緒なのでしんどいかなと思います。

それが解消されるためには やっぱりお母さん同士で
お母さんは 「孤育て」という孤独な育て方をするので。
なかなか共感してもらえない。

子どもを育てるじゃなく 孤独に育てるので。

何故ならそういう凸凹ちゃんを育てているお母さんて
そんなに多くないし 気づいてない
お母さんもいらっしゃるので。

自分の子どもはちょっと凸凹あるなって気づかないまま育てているお母さんもいます。
困っているお母さんもいますし、定型発達のお子さん
を育てているお母さんもいらっしゃいます。

いろんなお母さんがいる中で
じゃあ自分に発達凸凹を持っている子どもがいて
親子ともに困っているけど 誰にも共感してもらえない。

孤独に育ててしまっているお母さんが
共感してもらえるとちょっとストレスが和らぐんです。

その何だろう 休憩というか。

そういうのを挟まないと
やっぱお母さんも身体がもたないと私は思う。

実感として言えるので やっぱ早期療育に結びつけることによって
そこからお母さん自身が子どもへの関わり方も学べる。

で お母さんと離れて、子どもは社会性も育てられるし、
お母さん自身も自分の時間をちょっと持てる。

ていうのがやっぱり大切かなあと思うので
別に療育に結びつかなくても
お母さん自身がその子への育て方をわかっていれば大丈夫です。
適切って言ったらおかしいですけど。

―引いて見られる?

(りょう育ママ)
そうですね。
一旦こう 第三者の目線で見る
っていうのはすごく大事で。

子育てしているとどうしても
視野が狭くなってしまうんですね。

それを一旦引いて見て。

我が子はどういうことが得意で
どういうことが苦手なのかなあ
と見ることのできる視点を持つ
というのはすごく良いと思います。

私はいろんな人に我が子に
関わって欲しいと思ってるんですね。
それで初めてその子だろうと思うんです。

私が思う我が子と学校の我が子は当然違います。
で 療育施設の先生から見た我が子も違います。

でも、それも我が子なんです。

そういういろんな視点で見て
いろんな人と関わって社会性をやっぱり広げていって欲しいし
何だろう 我が子への接し方のアドバイスも頂けるんで。

そこがすごく助かる部分なんですけど。

特にうちは3人いるので、
そこが無いとやっぱりしんどいと思います。

しかも3人ともちょっと扱い方がバラバラなので。

…で そのストレスを解消でき、
ホッとする場を提供したいということで。

―居場所作りをされている。

(りょう育ママ)
はい そうです。
で それによって私自身も安らげるんです。

―うんうん。

(りょう育ママ)
自分の子がこんなことするんだけどと言ったら、
笑って返してきてくれたりとか
「それあるある」
というのが結構あるんですね。

最初 ママさんたちも結構固いんですけど。
私の家での失敗談とか
こんなこともするよとか
「うちもあるー!」
というのがあって共感すると
すごいみんな仲良くなり始めるので。

そういう居場所が有ると無いとでは
全然違うなあというのが実感です。

―そこに来られるお母さん方っていうのは、
比較的小さいお子さんの母親ですか?

(りょう育ママ)
下はそうですね
2歳ぐらいから
上は成人している子供がいるお母さんも
先輩ママとして来てくれます。
何人も子どもがいると一番上が成人してるけど
下がまだ小学生とか。

―うん。

(りょう育ママ)
てのもあるので ママが凸凹持ってる人もいたりとかっていうのもあるので
ホントにいろんな形で いろんな年代の人が来てますね。
お母さん自身もバラケている感じがします。

―年齢層が?

(りょう育ママ)
はい。私よりも年配の方もいらっしゃいますし、
若いお母さんも来ますので。

―その成人しているお子さんがいるお母さんの方だと、
お子さんが働いていくいうところでの悩みを持っている
とかっていう場合もある訳ですね。

(りょう育ママ)
そうですね。作業所で働いているお子さんがいらっしゃったり
とかもしますけど、そういう方は比較的安定しているというか。

なのでお母さん自身がリフレッシュしに来はったりとか
後はそうですね お母さん自身がいろいろ話をしてくれるので。

それを聞いて 「今はこんな状態でーす」
みたいに昔の情報も持ってきてくださるので
どういう風に変わったか 変化したのもわかるかなと。

―これ情報を拝見していると
女性限定って書いてあったんですが、
この部分での男性の関与が少ないからですか?

(りょう育ママ)
いえ そういう訳じゃなくて一人でも男性が来たら、
やっぱ女性陣が固くなってしまうんです。

リラックスできなくなっちゃうというのがあるので
いまのところは女性限定にしています。

私自身も一人で活動しているというのもあるので
男性が来ることにちょっと抵抗があります。

まあ、お母さんたちがリフレッシュする場なのに
ちょっと固くなってしまって話が出来ないっていうのは
避けたいなと思って。でもその分講座などには男性の支援者
も来ますし、そこでバランスが取れればなーと思ってます。

もちろん男性のパパさんたちも子育てして下さってますし
シングルのパパもいらっしゃると思うんですけど
どちらかというと うちは平日に凸凹カフェを開催するので。

― 男性は仕事の関係もあり?

(りょう育ママ)
はい。 働きに出ている。
元々たぶん需要も無かったかなぁ
とは思います。

ちょっとそういう形でやはり共感して欲しいけど
男性脳と女性脳とがあるので。
問題に対して男性は解決しようとしてしまう
ところがありますよね。
「そうじゃないの!」みたいな。
女性は共感して欲しい訳で解決したい訳じゃない。

―聞いて欲しいだけっていう?

(りょう育ママ)
聞いて欲しいだけなので。
で そこでまたママなので、パパの愚痴も出てきますし。
それをパパが居る前では言えないので。

そういうのを吐き出していってもらって、
また自分の子育て頑張ろうっていう気持ちになって欲しいので
女性限定っていう形でさせて頂いてます。

―そうなんですね。
納得できました。

(りょう育ママ)
良かったです。
別に男性がホントに子育てに関わっていないという訳じゃなくて
共感を今 大切にしていて柔らかい雰囲気作にしたいので。

「男性も入ってもいい」っていうお母さんがいっぱい出てきたら
それもしようかなと思うんですけど
私とも初対面なのに
そこにお父さんまで来られると
やっぱり大人しいママさんが委縮してしまうんですよ。

私と関わりを持ちたいけどしゃべれないってなると
嫌だなと思っているので。
別にパパさんが育児をしてないという訳では決してないです。

―はい。承知しました。

(りょう育ママ)
パパさんも頑張ってるって
私 本当に思っているんで。

何だろう 両親ともに一緒に前を向いて
向き合おうとしているお話もよく聞くんで。

パパ会もいつかはしたいなーと思うんですけど
私自身がパパさんだけに囲まれるのはちょっと嫌だな(笑)
っていうのもあって。

今のところはママ限定。

ママ おばあちゃんでも全然来て頂いて構わないんですけど
女性限定です。

―そこに集まって来られるのは、
今  活動を継続してきて2年?

(りょう育ママ)
はい。
2019年6月で丸2年経ったんで
3年目に入ります。

―で 月一でされてると
口コミとかで来てくれるっていうのもあると思いますし。
でも最初の頃 りょう育ママさんと話をしたくてっていう人は
どういう経緯で会いに来てくれたんですか?

(りょう育ママ)
私が逆に聞きたいんですけど
どうヒットしたんだろうと思って。

一応聞いたらネットを見てっていうので
たぶんブログからです。

ブログを見て、そういう場をやるっていうので
「じゃあ行きます。会いたい」っていう感じで。
最初はマンツーマンから始めました。

私も慣れていないから
ゆっくり話を聞きたいなあと思って。
それも川西市のカフェから始めたので。

―場所は文字通りカフェでやっている?

(りょう育ママ)
カフェでやっています。
市内のカフェを普通に予約して。

―そこのお店の方はこういうことに
何か特別な関心をお持ちなんですか?

(りょう育ママ)
いえ 全く普通に予約して。
並ぶこともあります。

―ただ雰囲気がいいとか おいしいとか?

(りょう育ママ)
そうです。私が行ったことのあるお店をチョイスしてるんですけど。
でも本当に何だろう…
こういう話題はしゃべりにくいっていうのはわかるので
半個室だったり個室があったりする所に主に行ってます。

本当に最初は普通の喫茶店で始めて
でも話していると全然他の人の話が聞こえなくなるので。

―はいはい。

(りょう育ママ)
他の人もたぶん自分達の会話で一生懸命だし、
こっちの話聞いてないので
全然私は気にならなかったんですけど。

そんな感じで 本当に普通の喫茶店で。
1回、オープンを狙って行きましょう
とかいうのもやったことがあって。
予約が取れないお店もあるんですね。

並んでる時にしゃべってたら
アイスブレークにも丁度なるしと思って。
ということもしたことがあります。

―…本当 いろんな自分の経験から自分が情報を取らないとっていうところから
いろいろ独学で勉強されて。

(りょう育ママ)
はい。

―身に付けたことを
今 そうやって同じ立場にある人にお伝えていらっしゃる。

(りょう育ママ)
はい。

―そうやって共有する
発信する側になって。

(りょう育ママ)
はい。

―何か今 問題意識として
強く思っているようなことってあります?

(りょう育ママ)
やっぱりこの活動を続けるのに
運営をどうするか
っていうのを一人なのですごく悩んでます(笑)。

一人なので 勉強するのにもやっぱりお金がかかりますし。
もちろん交通費を払って 受講料払って
勉強しに行ってるので
そのお金はもちろんうちの家計から出てるんです(笑)。

凸凹ちゃんのカフェは基本的に
活動費はもらってなくて実費だけ。

要は カフェに行ったらそのカフェで
自分が飲食したものを払ってもらうだけです。

あと、資料代、お部屋代をを負担頂いてますが
基本的には運営費を頂いてないので
それをこれからどうしていくかっていうのと
あとは私自身の子どもがこれから成人していく年齢を迎えるにあたって
この活動がたぶん年齢層が上がっていくんですね。

必然的に 私の子どもに合わせて。

ですので、これから生まれてくる凸凹ちゃんのママたちの手助け
というか居場所を誰がどうやって作っていくのかな
っていうのが すごく気になってます。

情報収集とかも自分の子どもに標準を合わせてしまうので。
自分の子が小学生になったら。

―やっぱり自分の子育てがあって、そこが原点で始めたことだから。

(りょう育ママ)
そうなんです。今 幼稚園と小学生といるんですけど

―自分の子が全員小学生になったら、
小学生の事が中心になるし。

(りょう育ママ)
そうです。

だから私に幼稚園の情報が集まりにくくなる。
在籍しているからこそ集まる情報もあるので。
在籍してないと集まってこない。
そこが多分これからの課題かなあと思ってます。

―…活動も3年目に入って。
今後もこれまでやられてきた「居場所づくり」
を大切にされると思うんですけど。
方向性として どういう事をお考えになっておられますか?

(りょう育ママ)
そうですね。基本的には凸凹ちゃんが どうされたらいいか
という情報発信は続けていくだろうし 、
この凸凹カフェも月1で開催していきたいな
とは思うんですけど。今後の展望は全くなく(笑)

―そうなんですか!(笑)

(りょう育ママ)
なんかいろんな人と今繋がりができてきて。
コワーキングとかに行くことが最近増えてきたんで
そこでいろんな人と繋がって
いろんな話を聞いたりとかするのが凄く楽しくて。

で そこの人から情報を得て
今年の3月にした凸凹カフェで 半日小学校体験みたいな事をしたんですね。

―へぇ~。

(りょう育ママ)
廃校になった小学校を実際にお借りして、私が先生役をして。
一緒に「20分休み」を体験してほしかったんですね。
20分休みの休み時間をどう過ごせればいいかわからない
という子がやっぱり多いんですね。

―今も20分休みというのはあるんですか?

(りょう育ママ)
はい。あります。

なんだろ 地域によって呼び方は違うらしいんですけど。
長休みとか20分休みとか何か呼び方はそれぞれ違うらしいんですけど
うちは20分休みと呼んでて 2時間目と3時間目の間に

―ありましたね。

(りょう育ママ)
文字通り20分の休みがあるという(笑)。
あの20分をどう過ごせばいいかわからないというのがうちの長女の悩みだったんです。最初。

長男が言った言葉が私がそれをしたきっかけになったんですけど。

3月も4月も僕は変わっていない。
「なんで毎日宿題しなあかんの?」
って言ってきたんです。
私それによう答えられなくって。

幼稚園をもちろん卒園して卒園式もして、
もう小学生になりました。

入学式も出ました。
次の日から学校に登校する。

登校班になっていくって
お姉ちゃんも一緒にいるから大丈夫
と思ってた長男が 僕は何も変わってないのに
なんで毎日宿題しなあかんのと言われて。

「そうだね。君は変わってないもんね。環境が変わったんだもんね」
と私は思ったんですけど(笑)

やっぱそこにワンクッションなんかないと
この子たちは分かりにくいんだなっていうのが分かって。
で 体験、学校体験をする事にしたんです。

それは 長女が入学した時にやっぱりちょっとしんどかった。
というのもあり、「1回どんな感じで学校ってあるの?
チャイムって鳴るの?どんなタイミング?」
とか そういうのを味わって貰おうと思って。

机に名前貼ったりとかして あなたは何組で何番の何々さん
みたいな感じで言って。

出欠とったりとかも。
小学生の1日ってのはなかなか大変で長いんですね。

半日だけ私がやったんですけど
準備も凄く大変でした。(笑)

―半日のそういう企画の準備は結構なもんですよ。

(りょう育ママ)
はい。だから先生の気持ちが凄く分かって。
これ2人で これこんだけ少人数だけど

もしかしたら35人学級って
先生1人でよう見られないんじゃないかって。

―体験の時は実際に授業もされたんですか。

(りょう育ママ)
私は図工をしました。

―何人かで担当した?

(りょう育ママ)
あ  そん時はたまたま4人ぐらい申し込みがあったんですけど。
2人がちょっと体調不良でキャンセルになってたまたま2人になったんで。

別のところで知り合った元特別支援学校の先生が
手伝いに来てくれると言ってくれて。

その先生にお母さんたちとお話ししててもらって、
私は生徒とみっちり3人で話をして。
「今からこういう事をします」って伝えて
「何時になったらこれをします」「何時になったらこれをします」
っていうのを伝えたりとか。

自己紹介も自分たちで考えてきてねっていうのを
先にしおりを送っていたので それに沿ってやったりとかして。

しおり

しおり

20分休みに何をするかというのを学級会みたいに決めて。
3人でなにしたいというのを聞いて(笑)
それぞれ出てくるけど じゃあそれをどうやって決めようか
みたいな事言ったりとか。というのを具体的にやってって決めたことを
20分休みとして本当に実際に体験するというのをやって。

で パソコンやその時はたまたま中当てになったので。

―中当て?

(りょう育ママ)
中当て。

―なんすか?

(りょう育ママ)
ドッジボールは人数が足りないから 中に人がいて端っこに外野がいるだけなのを
「中当て」っていうんですけど。ドッジボールはチームを分けますよね。

―ああ、思い出しました。
何か狭い所で3人居れば出来る。

(りょう育ママ)
そうです。最低3人いれば出来ますので先生とその保護者も来て
思いっきり手加減なしでやって下さい(笑)って。

ワアアワチャワチャアアッてなって
ボール増やして途中から変化もつけて。

20分経って チャイムなったから行くよって言って
また片付けして一緒に戻るとか
そういう体験をして。

―おもしろいですね。(笑)

(りょう育ママ)
はい。そういうのんも自分の子にできなかった事をしたら、
私自身も満たされたっていうのもあって なんか達成感メッチャあったんですけど(笑)

―あるでしょうね。(笑)

(りょう育ママ)
そういうなんをしたりとかして
今はママさん限定になっているんですけど
その凸凹ちゃん達と私も一緒に遊んでいきたいなと思ってて。
で 夏休みに来月ちょうどなるので

ボードカフェですね。
ボードゲームをちょっとやろうかなと思って。

ママとお子さんと来てください
その代わり私は手加減しませんと(笑)
というかね 大人が本気な事を見せないと見抜くんです。彼ら意外と。

―うん。結構感性が鋭い?

(りょう育ママ)
はい。本気で行かないと手加減してってむくれるんですよね うちの子たちも。
それで本気でやって本気で負かすみたいな(笑)状態なってるのを
ちょっと大人が調整はしますけどそういうなんをやりつつ。
お母さんだけの会 まぁ元々凸凹カフェに関して言えば、
お母さんも子供も来ていいよ みたいな所を使っているんですけど。

年末は忘年会を去年したので。それはお酒が入るから
お酒とジュースを間違って子供が飲まないようにと思って
お母さんだけって限定にしたんですけど。

そういうなんもやりたいなぁとか思ったり。
色んな形でこうやっていきたいんですけど。
さっき言われたパパ向けもやった方がいいんですかね(笑)。

需要がありますかね?(笑)

―主催者じゃないんでなんとも言えないですけど。(笑)

(りょう育ママ)
男性も来たいと思いますか?

―僕なら思いますね。

(りょう育ママ)
本当ですか!?来たいかなぁ?ってたまに思うので。
もし来たいと要望があればそれはそれで別な会としてやっていければなぁと。
私が興味を持ったことを お話しするという事にはなっちゃうんですけれども。
そういうなんを続けていければなと。

―本当に自分1人やってきたし、
やっていくという事で、
自分ベースという感じなんですね(笑)。

(りょう育ママ)
はい。そうですね。
それは最初から最後までブレません(笑)。

でも それをしないと 来た人にこれやって欲しいと言われて
それを受け入れてやってたら自分の生活もぐちゃぐちゃになっていくんです。

で 今ちょうど6月に朝日新聞に掲載して頂いたの
すごく個別相談をして欲しいという方がちょっと多くって
でこれは 今のところお受けしていないんです。
ブログに掲載する形でお答えするっていう形にしてて。

ブログで話せる範囲をお聞きして、
私なりの回答をブログに掲載する
という形をとっているんですけど
そうしないといつまでもその方に時間が掛かりっきりになってしまって。

子供が泣いていようがそっちに集中してしまって。変な事言えないので 私自身も。
そういうのもあり時間を決めてきっちりしないと流されてしまいがちになるので。

自分をベースに考えないと自分の子達がベースのはずなのに
そこで揺らいでしまうというのはあるのでそこは考えてます。
子供達あっての自分なので

―これからお子さん達がどんどん成長されて
手を離れていったら寂しくなる?

(りょう育ママ)
いえ 私には壮大な夢があって(笑)。

取りあえず子供達には1回家を出てもらおうと思っているんで社会を体験してもらうから
全員順番に1人暮らしをしていってもらおうと思っています。

その為には障害基礎年金の情報だったり
就労のABの違いだったり、
就労移行支援とかそういう情報はやっぱり持っとかないといけないんですけど。
それを今勉強中で。

それで1人暮らしできる見通しが経ったら
その時点で出てってもらおうと(笑)。

出て行ったら 私は自分の時間を過ごそうと思ってて。
私の夢は最後は 出来れば おばあちゃんにはなりたい。

―ああ。

誰か子どもを1人くらい産むか別に養子でもいいよ(笑)みたいな。

誰か子ども育てて 思いっきりなんだろ…
責任なく子どもをかわいがりたいというのがあって。
やっぱ自分の子だと責任があるので。

―孫は・・・。

(りょう育ママ)
孫は 違うんで(笑)。

孫が欲しいと思って。
孫が欲しいのと後は私も友人がいるので
友人とうちでシェアハウスしない?
っていう話をしています。
子どもたちが早よ出た時に。
でシェアハウスをして。

―うん。

(りょう育ママ)
その為には やっぱり 自分の子達が一人暮らしできるだけの
知識も必要ですし、福祉のサービスも必要ですし
その子達に合った職種をやっぱり自分たちで見つけないといけない。

1番は時間管理と金銭管理が今後の課題になってくるので
今はお小遣いという形で金銭管理の練習を家でしているんですけど。

小学生2人の子達の正反対さが凄くて(笑)。1
お姉ちゃんは貯める方に行って使わない。
で お兄ちゃんは貰った日に全部使い切る(笑)。

―全部?(笑)

(りょう育ママ)
1番最初それをして。
まあ いいけどやってみいって。
そしたらやっぱり最後の方ね
お姉ちゃんの方お金いっぱいだけど
お兄ちゃんずっとゼロみたいな(笑)。

それを いざ1人暮らししてやったら、
生きていけないというのをやっぱり分かっとかないと。

今は目に見えないお金ですね 彼らにとって。
電気代だったり 水道代だったり ガス代だったり。
そういうものにもお金が掛かっているという事が
まだちょっと理解できないから 全部使い切って(笑)。

で ちょっと段階をこれから1つずつ上げて
あなたはこの家に暮らしている限りこれくらいの量を使います。
そうなるとお小遣いからこのぐらい出してください
とかいうのを多分 段階を引き上げてしていくんですけど。

何かお手伝いをしてお小遣いを貰うという
労働し収入 という形で今はやってて。

今後は支出の練習をしていこうかなと思ってます。

―うん。

(りょう育ママ)
こんな感じで とりあえず外に出して
生きていけるだけの知識を植えつけて(笑)。

出来れば人に迷惑をかけない子に育てるのが目標です。

―素晴らしい。

(りょう育ママ)
でも やっぱり突拍子もないので
考え方がやっぱり私と全然違うから面白いんですけど

そっちやったかっていうのが結構あるので。
私の想像をはるかに超えちゃうから。

そういう私の今考えている事とか
勉強している事が杞憂で終わるのが1番いいんですね。無駄だったって。
こっちの方が全然良いんですけど。もし いざ必要になった時に
今からいろいろ情報を残しておかないと
配慮してもらえないというのが実際にあるんで。

記録として残すことが大切っていうのは やっぱり私が経験している事なので
こういう配慮を幼稚園でしてもらったから
小学校もこういう配慮してくださいと言いやすいんですけど。

幼稚園で何の配慮もなかったのに 小学校からいきなりこの支援にしてください
っていうのは やっぱり先生たちも戸惑うこともあると思うんで。

こういう支援をしていったから
こういう支援になりますっていうのは やっぱり記録として必要だなとは思います。

それを取れるのは身近に育てている保護者であるかなと思います。

―孫の事とか シェアハウスの事とか掲載して大丈夫ですか?(笑)

(りょう育ママ)
それは別に大丈夫です。

―この人この人とみたいなイメージはあるんですか?

(りょう育ママ)
今のところ何人かと話をしているので。

―もう具体的な話をされている?(笑)。

(りょう育ママ)
はい。誰が料理する?とか
誰が洗濯する?とか
当番制にする?とか。

そういうのをね、ママさんと話すのがやっぱ楽しい。
いろんな話が聞けるのでそういう事を言った時に。

ゆくゆくはそこのシェアハウスのリビングを月1でも開放して、
いろんな人が来れる居場所にしてもいいかなとは思ってます。

今はちょっと家のことまで手が回っていないので。
そろそろ修繕とかも考えなきゃいけない時なのに(笑)。

―しゅうぜん?

(りょう育ママ)
はい。
10年だいたい。

ーああ 修繕ね。

(りょう育ママ)
10年に1度は修繕 家の修繕を考えなきゃいけないって言われてますよね。
水回りとか。そこまではちょっと考えてないので。その辺もやりつつ。

子供の事を考えると将来が暗くなるというよりも
明るくしたいというのがあるので
いつか1人暮らしさせる為に今頑張るんだという思いはあります。

―今は完全にご家庭に入られているんですか?

(りょう育ママ)
はい。専業主婦ですけど

―いろいろな所で色々な活動。ですね。

(りょう育ママ)
はい。チョロチョロさせてもらって。
いろんな事が今は役に立たないかも知らないけど

私の経験になるので、将来仕事をする時に
この経験が役立つかなと思って いろんな事をしています。

―仕事をする事がない方がいいプランなんですよね?

(りょう育ママ)
私的には仕事をしたいんですけど。

―あ したいんですか?

(りょう育ママ)
はい。
仕事をしたいんですけど
やっぱり手を取られるんですよ。

いつ呼び出しが来るかわからないという状況で。

だから今はそっちの選択肢はない。
そうですね。家で出来る仕事があれば1番ベストなんですけど。

やっぱり家でブログを書いてても
思考をを中断されるんですね。
そうなると 結構 私にストレスがかかる
というのが分かってきたというか。

例えばブログで今これを書こうと思って、
ブワーって頭の中にある時に、
「お母さーん」っていう声がやって来た(笑)。

パーンって中断されるから。

で 何するのと言って子供の所でなぁに?って言って。
もうそっちに行って戻ってきたら。

パーンってなくなってるので(笑)。

―…いやぁ 今まで35人以上
人と会って話を聞いてきてるんですけれども
今までにいないタイプですね(笑)

(りょう育ママ)
えっ?そうなんですか(笑)
どんなタイプですか?

―何かキャピキャピしてますね(笑)

(りょう育ママ)
キャピキャピ(笑)?
それは初めて言われました(笑)。

―やっぱり お子さんと日常的に接しているから若い感じがしますね。

(りょう育ママ)
そうですか。でも 年齢変わらない
ってお聞きしてますけど(笑)。

―大分下なイメージがしますね。(笑)

(りょう育ママ)
本当ですか?でもなんか楽しくないと私続けられないので。

 

投稿者プロフィール

島本 昌浩
島本 昌浩
バリアフリーチャレンジ!代表
challenged-view編集長