インタビュー実施日:2020年2月3日
職業はNPO支援コンサルタント?
―今はどのようなことをされているのでしょうか?
(荒川)
豊中市で行政から委託を受けている「とよなかESDネットワーク」のスタッフとして、子どもの居場所づくりやNPOの中間支援などをしています。
―ESDというのは何ですか?
(荒川)
SDGs(持続可能な開発目標)の思想に通じるMDGs(ミレニアム開発目標)というのがあり、教育に必要だということで、ESDができました。
ESDは、Education for Sustainable Developmentの略で「持続可能な開発のための教育」と訳されています。子どもたちが持続可能な社会を創造していくことを目指す学習や活動です。SDGsの中では4番目の「質の高い教育をみんなに」の項目に該当します。
―NPOの中間支援では、具体的にはどのようなことをされているのですか?
(荒川)
NPOの事業運営、ボランティアや寄付の相談、団体同志のマッチングなどを間に入って支援する団体です。あらゆる自治体に設置されています。
「〇〇まちセンター」「豊中市民活動情報サロン」のような団体ですね。
―豊中は市民活動が盛んというイメージがありますね。
(荒川)
地域自治協議会など独自の地域活動の仕組みがあったり、市民活動の支援施設もあります。数年以内にもう一つ市民活動の支援施設ができるかもしれないという噂があるなど活発な面が確かにあります。
一方で、関係者の中には、豊中は見せ方が上手いだけという厳しい意見もあります。現場で見ていると市民活動というよりは、生活困窮者向けの事業の割合が高いように感じます。社会福祉協議会が全国的に有名なこともあり、その支援活動にはかなり先進的なケースもあると思います。
(参考:https://eemachi.pref.osaka.lg.jp/2017/10/291/)
―荒川さんはNPOの専門家ということになるんでしょうか?
(荒川)
浅く広くという感じですが、業界にいない人よりは詳しいです。
―一言で言うと、NPO支援コンサルタント?
(荒川)
そんな感じですね。
―大学卒業後、ずっとNPO業界に?
(荒川)
在学時にNPO法人Giftを作りました。就職も決まっていたのですが、それを蹴って卒業と同時にそっちの道(NPO業界)に行きました。
でも、事業の方向性も決まらず、何をしていいかわからなくなって、NPOを支援するNPOがあるということで
門真市の中間支援施設である門真市立市民公益活動支援センターに行きました。
―Giftありきだったが、Giftがどうしようもなかったから、門真市に行ったということなんですね。
現在のGiftの中核メンバーは、代表の小山さんと副代表の荒川さんですが、役割分担について教えてください。
(荒川)
僕は、抽象的なことを自由に言って、理念などを考える人という感じですね。
実務的な面はまゆさん(小山さんの愛称)に任せっきりにしてしまっていて反省している面がありますね。
―そもそも、Giftとを作ろうと思ったきっかけは?
(荒川)
そこは僕が主語ではないんです。
設立メンバーの喜田がやるなら、面白そうだから一緒にやるかという感じでした。
設立メンバーは、喜田と遠藤(※昨年のバリアフリーチャレンジ!のイベントを手伝ってくれました)と僕の3人でした。
喜田とは高校の野球部で一緒でした。その後、大学3回生のときに、学部を超えた「ナレッジシェア」
という学び合いが必要だということで、僕が大学の中でワークショップをしていました。
いろいろな学部の人に声をかけていて、それをFacebookに投稿したら、その投稿を彼がみてワークショップに誘われたんです。
そこで遠藤を紹介されて、その縁でGiftに入りました。
―ところで、現在多くの本が本が積まれた部屋にいますが知的好奇心が強い?
(荒川)
小学生の頃は勉強するのが嫌いでした。なぜ嫌いだったのかというと、授業で求められているものが出せなかったんです。
例えば1+1=2ということも、人と引っかかるポイントが人と違うんです。
そういえばなんか研究熱心と思われるかもしれませんが、それを探究する勢いまではなかったです。
小学2年〜3年位のときに、先生に質問したら、「こう覚えなさい」と言われたとこから勉強嫌いになりましたね(笑)
ただ、勉強に関しては変なエピソードもあります。
高校3年生のとき、学校で一番変わっているという生物の先生になぜか好かれました。
僕自身も心なしか楽しいと思ってしまったので、残念ながら相思相愛でした(笑)。
その結果、生物のテストが00点で、生物のテストの前には、みんなが僕のところへ生物の話を聞きに来て、
生物の授業をするということもありました。
こう振り返ると探究心は強いかもしれません。高校を卒業する頃になると、教科書を読んだら、自分でわかるようになってきていました。
大学は指定校推薦で行くことを決めていて、消去法で通っていた大学を選びました。
その後、大学の心理学概論の授業で手をあげて意見を言った時に、
教授が「面白い」と言ってくれました。
大学生がその場で考えていった的外れな意見だったんですが、
「こう覚えなさい」とは言われなかった。
大学ではそれが大事だと言われたことがすごく新鮮でした。
―それがこの不思議な部屋の始まり?
興味深い感性をお持ちですね。
(荒川)
それから僕なりに学問を深めるようになりました。
今でも時々、社会問題のエビデンスを得るために、社会学系の論文を検索することがあります。
それがGiftの活動に活きることもあります。
一つのテーマについて深く考え、探求する対話というものに惹かれていきました。
そして、そこに集まる彼らといると自分に居場所があるように感じました。
―それまでは居場所がなかったのですか?
少年時代の傷
(荒川)
小学校5年生のときにいじめられていました。
クラスの子が僕の悪口を言う遊びを始めて、繰り返し悪口を言われました。
そのときは、「やめろ」とも言えなくて、ただただ泣くしかなかった。
当時、僕の中に人に対する大きな不信感が芽生えました。
他にも教室から締め出されたり、いきなり殴られたことがあり、人が怖い、集団が怖いというのがありました。
そんな感じだったので、中学時代はいかに気配を消して廊下を歩くかということをずっと考えていました。
今も仕事柄、学校に行くことがありますが、学校というのは自分の中で危険な場所です。
小学校、中学校とそんな感じで友だちと一緒にいても常に不安でした。
ところが、大学生になって、「いじめられていた」と打ち明けたときに、友人が「自分もいじめられていた」
と打ち明けてくれて、今のような話を大学3回生から4回生の頃によくしていました。
対話の中で自分の原体験を語る機会というのはかなり豊富にありました。
そこから連帯感というか、対話をすることで自分自身の居場所を見出していった理由だったように思います。
―居場所がなかったからこそ、自分が対話で切り開いて行ったんですね。
(荒川)
今も怖いというのは同じです。関係性の問題や人が集まった感じなど、本当に怖い。
それは、僕にとって目を背けられない問題だと思っています。
―人が好きだから対話をしたいわけじゃないんですね?
荒川:できれば避けたいと思っています。
―小山さんとのご縁でGiftの活動にふれるなかで、「荒川さん=対話を大切にしている人」
という像ができていたので、今の話を聞いてつながりました。
「対話で社会を変える」とよくおっしゃっていますよね。
それってここまでの話の延長線上にある言葉ではないと思うのですが?
(荒川)
はい。それは対話を使った社会の変え方の話ですね。
対話には思想的に深いところがあります。
荒川節炸裂(私のインタビュー記事では異例ですが、以下難解すぎるため大幅にカット…)
他者と戦うのではなく、
自分自身の認知の幅を広げていくために自分自身の中にある別の側面と戦い、
その中からエネルギーを体得する気づきによって社会に変容を起こします。
とまぁ、色々と話をしましたが、対話そのものが社会に直接的に影響を与えることもあると思いますが、
突き詰めていくと対話が習慣化した人々がたくさん増えて、結果的に社会が変わっちゃったみたいなことがあると思っているのです。
―自分から積極的に仕掛けるという訳ではなくて、対話を通じて人が変わっていく延長に社会の変化があるという捉え方ですかね。
(荒川)
社会って変えるもんじゃない。世代が変われば社会は変わります。
僕らが何もしなくても社会は変わっていく。この時代SNSなどで情報が氾濫して、情報に触れることで生き方は変わっていく。
変化そのものを止めることはできないが、流れに手を加えることくらいはできる。
促進したり、遅らさせたり、ベクトルを変えてみたり。
―Giftはその流れに手を加えるアプローチで活動されているように思います。
一人一人の生き方が変われば、社会は変わる
(荒川)
そうですね。ちょっと大きな話をしますね。
例えば、なんらかの文化が消滅しそうだとする。
その文化を残すという声を聞いていくことで、形を変えて残したり、逆に消滅させてしまって、新しいものを生み出したり。
あるいはもっと根本的に状況をひっくり返せる様な勢いが生まれることもあるかもしれない。
対話から社会が変わるというのは、一人一人の生き方が変わることで社会全体の流れを変えていくイメージ。
―荒川さん自身の変化についてはどうでしょうか?
(荒川)
そこは空白という感じなんです。僕の夢はあるけれど、
こういう状態になるという目標になっていない。抽象度が高くて目標として定まっていません。
荒川節炸裂
Giftはどうなるべきか?という問題を解けずにいます。
そもそもこの問題は解けるのか?
解けそうに見えるけど解けない問題なのかもわかりません。抽象度の高いまま言うと、「人々のGiftを促進することが大事だ」とはずっと思っています。
Giftは最近では「想いのある社会活動を促進する」という理念を掲げています。ただ、想いは数えられない。
どのくらい想いポイントが溜まったら促進できているみたいなことはいえない。
そんな形のないものに言葉を重ねていくのは、見えない何かに抽象的な言葉を重ねるだけですよね。とはいえ、その抽象的なものを抽象的なまま扱うと、3種類の人間が必要じゃないかと考えています。
想いをカタチにするオーガナイザー、
想いを紡ぐファシリテーター、
想いに人を集めてくるマーケッター。この3つの役割を育成することが大事
―割と近いポジションで、色々活動を共にしてきた私の印象は下記の通りです。
Giftってまゆさんと荒川さんが中心にいて、
その周りにアクティブに動けるメンバーが緩やかにつながっているコミュニティという気がしています。
で、今おっしゃった3種類の役割に当てはめると、周りにいる人たちが様々な活動を創るオーガナイザー
で、荒川さんがファシリテーター、まゆさんがマーケッターとして出てくる活動を常に形にしていっている。
(荒川)
今まではGiftの方向性を作ろうとしていました。
それを手放してみたらどうなるのかを考えています。
GiftはGiftが循環する仕組みに徹する。Giftが方向性を持って何かをすると、
どうしても具体的になってしまって、抽象度の高いものを抽象度の高いまま扱うことの面白さが失われてしまう
と僕は考えています。
そうではなく、純粋に仕組みや枠組み、理念や土壌のようなものがGiftだとしたら…
―う~ん。僕で何となく理解できる感じなので僕なりに分かりやすく言い換えてみます。
Gift自体が具体的な何かを目指すのでなく、想いのある活動が形になるように舞台を用意する感じでしょうか。
(荒川)
Giftに関わる一人一人は方向性を持っている。Giftのコミュニティとは、Facebookに「いいね!」していたり、
SNSで繋がっているような人。このコミュニティの中で一人一人がGiftという仕組みを楽しんでくれたら嬉しい。
例えば、オーガナイザー(ディレクター):方向性を持って旗を持っている人。
最近、寺戸さんという人が進めているコンダクターというアプリ開発のためのクラウドファンディングをチーム一丸となって応援しました。
彼がディレクターとしたら、この創りたいという想いをカタチにすることは社会にGiftを届けることになる。
ファシリテーターは、想いを紡いで人と人のエネルギーを高めていく。
具体的には会議を仕掛けてコミュニティの人々の想いを紡ぐ対話の場を開く。
でも、もっとダイナミックなファシリテーションもあると思います。
寺戸さんがコンダクターをやるにあたって、この機会に祭り上げてしまえといって、
プラス2000円支援額を伸ばすという企画が始まった時に、みんなでそれに乗っかって促進した。
オンライン上で想いと想いを紡いでいくというのは会議室に集まって対話するのとは違ってものすごい拡散力とエネルギーの高まりがある。
だから、ファシリテーターというのは広く促進する役割。
対話のファシリテーションだけをやるのとは少し異なっていると思います。
コミュニティはGiftに繋がってくれている人たち全て。
マーケッターというのは、コミュニティーのパイを広げていく人。
1月に島本さんとイベントを共催しましたが、一緒にすることで、今まで自分たちとは繋がっていない人と繋がりました。
このように母数を広げる。
今進めているフリースクールについて言うと、僕はオーガナイザーのポジションにいます。
Giftのミッションで説明しようとすると、フリースクールをやるというのはなかなか想像しづらい。
でも、これまで学校の中で居場所を持てなかった僕がオーガナイザーとして学校以外の選択肢を社会に提供しようと考えれば、
Giftという仕組みを荒川が利用してこの事業をやっていることになる。
そして、そこにファシリテーターやマーケターが一緒になって企んで、
これからGiftが循環する社会を出現させることができる。僕はGiftにそんな夢を見ています。
Giftとは、関係性の中で、力の差を分かち合うこと
コンダクターを必要としている人に届けばGiftになる。
僕が思うGift、寄付をするというのはお金があるところからないところに流れていくようなこと。
新しい関係性の構造を作っていくがGift
―これから、Giftをこうしていきたいというのが空白というのは?
(荒川)
身を委ねています。
Giftの関係性を出現させながら活動する。
誰かが社会に必要じゃない?と思うことで、それを届けていく。
そういうパターンを作り出していくのが僕らの方向性。
僕らが決めていくと言うよりは委ねていく。
Giftの循環を出現させながら。
―流れに委ねながら促進していく?
学者と話しているみたいで、ちょっと困っています苦笑。
(荒川)
僕はいつもだいぶ先走ります。
夢みたいなもので伝わりにくい。
描いているもののスケール感が通じにくくて、何を言っているのかわからない。
言っている僕ですらよくわかってません。
僕が言っても言わなくても、関わることでそうなっていく。構造の中で関わることで作っていける。
個人の性質でいえばオーガナイザーになれるかもしれないし、
ファシリテーターにはなれると思うけど、マーケッターにはなれなさそう。
―あんまりカオスを生まない範囲で、上手く活かしてくれる誰かがいるとすごく良さそうに思います。
(荒川)
僕のこういう性質を理解した上でそれを上手く使えている人は少ない。
―俺をもっと上手く使えばもっと促進されるのにという歯がゆさみたいなのはある?
(荒川)
そこまで尖ってないですが、そうですね…。
「そういうの考えるのすごいね!」と言われるけど、
それを取り入れてもらって何かが形になったことは少ないですね。
想いや願いが上手く伝わったことがない。
「すごい」とは言われるけど、大きすぎて「どうしたらいいの」とよく言われる。
文脈が決められていたら、まだなんとかなる。
平場で好き放題話して上手く行ったためしがない。
そして、Giftでは平場で好き放題しゃべっています(笑)。
―ものごとを俯瞰している気がします。
荒川節炸裂
プロセスを見ています。
LGBTの問題においても、いずれかに属しているわけではないんです。
差別をしている立ち位置、差別をされている立ち位置があることを見ています。
そして、それはLGBTだけじゃない。障害や部落なんかもまだまだ根強い。力がない立ち位置を支え、その声を広げるのが社会活動だと思う。
そして、それを逆転するのが社会運動において大切なところだと思う。
といいつつ、Giftで何かするのであれば、反転するのではなく、
統合されていくプロセスにしていきたい。こういうものが願い。
対立において勝者と敗者を作るのではなく、両者が統合されることが願い。
―以前会ってお話しした時に、「純粋に青臭いことを語るのが自分の良さ」
というのが僕の性質らしいと本で読んだという主旨のことをおっしゃっていました。
まさにその側面が出てきましたね。
いろんな人に会ってきましたが、こんな話をする人に会ったのは初めてです。
(荒川)
こういうことをいうと、「は〜」「ほ〜」とか
「は行」で反応されることが多いです(笑)。
―革命ではなく、統合で両者が勝者になるですか…。
(荒川)
賢いと言われる人ほど白黒はっきりつけたがりますよね。
AかBかと言われたときに合理的意思決定の中で、
全体のために少数を切り落とすという現状。自分はいつも弱者側にいました。
Aが強者、Bが弱者
自分はBのまま社会で生きていけるかというのがある。
―今の話は今日された話の中では一番わかりやすいです。
その場合、Bに肩入れしてAを倒す革命というアプローチには、惹かれない?
(荒川)
僕の場合はあまり惹かれないですね。
―歩み寄るという表現を使っていたが、
この場合強者のAは歩み寄るのでしょうか?
(荒川)
歩み寄ると思っています。
弱者が自分の中に強者を見出す
いじめられていると思っている僕が、ある日突然反逆者としてでる。
BがAを思いやれないことが問題解決を阻害していることもあると思う。
少なくともいじめられていた当時の僕の方から見ると、やはり僕も彼らの声を聞くことが怖かった。
だから、彼らがなぜそうするのかを知ることができなかったし、そうしようとも思わなかった。
それは彼らがそういう人間で話をしても仕方がないと自分に言い聞かせることで対話をせずにいたことが何よりもそれを物語っている。
少なくとも「〇〇くん、それをやめて欲しい」ということはできたはずだと今は思う。
質問が効果を持たないとき、僕たちはあえて葛藤することで相手の本音を引き出すこともできる。
当時の自分にそこまで求めるのも酷ではありますが。
―はぁ…(苦笑)。
(荒川)
Giftをどう伝えるか問題は、僕が言葉にしている限り伝わりにくい。
純度100%のものが美味しいわけじゃない。
5%くらいにしたほうが美味しいこともある。
喋っている中で、思い始めてきたことがあります。
リーダーシップを育んでいくというのが共通している。
―Giftに関わる人のリーダーシップ?
(荒川)
リーダーシップの民主化。
特定のポジションに居る人だけがリーダーシップを発揮するわけではない。
弱い立ち位置の人にもリーダーシップが必要。
―荒川さんとは何度か会って話をしていますが、
今日ディスプレイ越しですが、たくさん初めて聞く話があり、新鮮でした。
過酷な少年時代~思春期を過ごし、心理学を学び覚醒し、
NPOを立ち上げた大学時代。
設立メンバーで私も面識がある遠藤さんとは同い年でしたね?
世代が違うまゆさんが加入してから自分の中で変化はありましたか?
(荒川)
年上だということを意識したことがない。
―まぁ、世代が違うから影響を受けやすいわけじゃないですが、
メンバー構成の変化と共に活動内容は変わったんでしょうか?
(荒川)
まゆさんが活動を変えないように、
変わらないようにしていた。
それを辞めてくれと言って変えてきました。
―変わらないようにしていたというのは、まゆさんらしいと感じます。
今回のインタビューでも思い切り炸裂してますが、
抽象度の高いことを考えている荒川さんに今後うちで記事を書いて欲しい
という私のオファーをどうして受けようと思ったのですか?
(荒川)
あまり深い理由はないですが、書いてと言われたことがないので、単純に嬉しかったです。
僕で良ければという感じ。
書く内容は何を書いたらいいのか僕の方が聞きたいのですが、
その都度発信したいことを書きたい。
最後まで荒川節炸裂
今一番書きたいのは、U理論です。
ことを始める前に内面の状態がその成果に影響を与えているのではないか?
頭で考えているか、感情で動いているか?
行動の源。そのとき与えるインスピレーション、インスパイアする。
人がクリエイティブに作り出していくこと
実践を結びつけて書いていきたい。
僕が書くというのは人選ミスの可能性が高いです(真顔)。
―バリアフリーチャレンジ!は僕が分かりやすい障害者。
で、障害繋がりでいろんなライターがいます。
その中でGiftの代表であるまゆさんは異質。
僕としてはいろいろな人が考えていることを発信していきたい意図があり、
荒川さんに白羽の矢を立てました。
今回の人選は正直出会ったタイミングが一番大きい。ご縁ですね。
荒川さんはGiftの中で荒川さんが言うところのファシリテーターだと僕は思います。
バリアフリーチャレンジの活動をどう促進してくれますか?
(荒川)
2つあって、ライフミッションの中に人と組織の関係性を結び直す。
関わりを結び直すことで変容を起こす。ゆるやかに、人と人との関係性が変わることで変わって行くと良いなと思っています。
自分が関わる社会問題でインスパイア、僕が書いた記事が読者に影響を与えて今まで生まれなかったものが生まれたら良いなと思っています。
―今日のインタビューをしてみて、より具体的に話したほうが成果が出るように思ったけど、
今のままが荒川さんの良さだと思うので、そこは殺さないで伝わる記事を出していくという難題を僕は背負った気がします苦笑。
いつも今日話したようなことばっかり考えているんですか?
(荒川)
ええ。ずっとこんなことばっかり考えてます。
―良い意味で文系の大学院生みたいな印象です。
(荒川)
社会人になれていません。
―言いにくいようなパーソナルな話までしてくれてありがとうございました。
今まで40人近くインタビューしてきて、一番難しかったです。