優先順位をはっきりさせてすることを決める

障害で麻痺のある人間にとり、冬の寒さは大敵

ようやく暖かくなってきたので、まとめておきます。

私の経験に基づいて、肢体不自由者の一つの事例として、
「身体の不自由な人間に何かと厳しい冬の過ごし方」
をご紹介します。

 

私は寒さが苦手なので、元々冬が嫌いです。
チャレンジドになってからからは大嫌いです。

多分私以外の身体の不自由な方で、
冬が好きな人は少数と想像します。

しかしながら、この冬場をどう過ごすかは、
私のような身体の者にとって重要な課題です。

身体が不自由だと代謝が悪いので、
健常者と同じ時間運動しても身体は温まりにくいです。

 

想像してみてください。
身体の不自由な人間が過ごす冬を。

寒いから着るものの枚数が増え、着替えをスムーズにできない。

寒さを感じる時間は健常者の数倍です。
私は片方の手がマヒ、
歩行時はもう片方の手に杖を持っています。
手がかじかんでもポケットは使えません。

以下は人によるので、
筆者固有のものとしてお読みください。

 

気温が低いと麻痺した側の筋肉の緊張が極端に高くなり、
「クローヌス」という自分の意思と関係ない体の震えが出て運動を阻害します。

 

しかし、身体を動かさなければ今ある運動能力を失う可能性があります。

運動能力を維持し、更に高みを目指そうと努力するための
モチベーションを維持することは容易ではありません。

実際時期によって、私のそれも変化しました。

 

退院してから何年かは運動能力の向上を自分で
実感することができていました。

そのため、リハビリが楽しく、
身体を動かすことに自然と情熱を持てました。
この時期は寒くても鞭打って外に出かけ、

毎日鼻水たらしながら近所を30分は歩いていました。

リハビリによる身体機能の回復には一般的に限界がある

しかし、ある程度の運動能力が戻ると、それ以上の回復を実感しにくくなります。

高いレベルになればなるほど伸びしろは小さくなり、回復は頭打ちになります。

 

そうなるとモチベーションが落ちます。
運動能力の向上を実感できなくなったのと
同時に私は「社会復帰」を優先しました。
その頃から身体能力は向上させるのでなく、

維持すると完全に割り切りました。

 

と言えばよく聞こえますが、
要は運動については楽をしたのです。

なるべく冬の外出は減らし、「働く」ために勉強しました。
実際問題、社会復帰してからは正直運動に気も回らなくなりました。

結果、冬はほとんど運動せず過ごしています。

春になって久しぶりに歩いたりすると、

その影響が如実に感じます。

カチカチに身体が緊張していますし、
30分程度歩くことを何日か続けると、
しばらく筋肉痛が続きます。

しかし、優先順位をしっかりつけて時間を使うと私は決めています。

そのために主な移動手段を車いすに変えました。

人生は有限です。

あれこれ欲張って臨むように生きられない事態は回避したいです

ただ、健康の事を考えれば、冬も運動をすべきです。

具体的には、もっと早く思いつくべきだったのですが(笑)、
ウォーキングマシンのある施設で屋内トレーニングをする。

 

民間のジムに行くと、高いので私にとってはこちらの隣の西宮市にある施設

が最寄りです。

2週に1度でも通って、歩くだけでもかなり違うと思います。