サポートする側があえて距離をとることとサポートを受ける側も可能な範囲で距離を取れるようににしていくことが要諦(島本の解釈)

前回の記事で書いた問題の処方箋の一つです。

以下でご紹介する考えは私とチャレンジド関係者であるインタビュー相手との対話を

ノーカットで届ける私のメールマガジンに掲載したモノの要約(このページから購読申込みをして頂けば、最新のモノをお届けします)です。

インタビュー相手は成年後見に長年関わってきた、元弁護士で社会福祉士、精神保健福祉士の谷村慎介さんです。

親がしっかりしている内に子供と距離をとれる形を作っておく事が大切

親が自分が亡くなった後も、子供と関わってくれるであろう
金で繋がっているのでない、気持ちで繋がっている「人の輪」を親がしっかりしている内に作っていく必要があります
どうしても親は、「不憫な子供」とか先天的な障害であれば、
特に母親に、「生んでしまった」という罪償感があって、

ともすれば「この子よりも1日だけ長く生きたい」あるいは思い詰めて無理心中
という思いの中、共依存※関係で抱え込んでしまうところが一番の問題。

※自分と特定の相手がその関係性に過剰に依存していて、
その人間関係に囚われている関係を特に好む状態を指す。

 

そのまま何もせずに親の判断能力が無くなったり、死んでしまったら、
子供のことをどうにかしようとしても、その時点では、
自分は分別が付かなかったり、天国にいる。

だから、自分がしっかりしている内に、「こんな奴に任せられない」
という気持ちも分かるけども、例えば知的障害の子どもなら
後見人をつけておく。
複数でなってもらうとか後見監督人※に自分がなるとか
とにかくその時点で適当と思う誰かをつけておく。

※後見監督人は、
成年後見人が行う後見事務を監督する。
 
後見人は一つの役割なので、 後見人に対して本人の友達等を結びつけて、人的関係を
築いておけばいい。

そうすれば、後見人がダメでも他でカバーできる。
誰かが要になって、そこから扇子のようになっている
支援の形は要が飛べば、関係者が全て飛びます。

つまり、後見人も本人を囲む輪の一つという形で構成する。

この輪を作っておけば、どこかが抜けても他の人が来るまでの間、
周りの人で保たせることもできるし、新しい人を入れて教育したりできる。

専門家をどこに置くかというのもあるけど、
別に友達でもいい。

専門家なしでもどうにかなる形を作って、
そこに親が入らないようにすること

要は「かわいい子には旅をさせる」
という形でやらないと。

親が、距離をとっておかないと死んだ後は、

絶対に埋められない距離しかないから。

激変緩和措置として、近くに一人暮らしとか何でもいいので、

ちょっと離れてやっておかないと、
何事も近すぎても遠すぎてもいいことはありません。
ですから、親がお金を遺せるなら信託もいいです。
そうでなく、生活保護もアリだと思います。

中途半端にお金があると、お金に寄ってくる人が出てくるので、
そうすると歪んでしまう。

中途半端な金はないほうがいいです。

もの凄いあるか、ないかどちらかがいいと思います。