バリアフリー、ユニバーサル対応は ビジネス上の利益を生む

こういう活動をしているので、障害やバリアフリー、ユニバーサル
等の言葉のついた研修や講演会などに参加しています。
私がこのような活動をするきっかけを作ってくださった竹中ナミさん(ナミねぇ)の講演も何度か聴いています。

ちなみに、ナミねぇレベルの著名人の映像は、
ネットで見ることもできます。しかし、当然生での体験には敵いません。
さて、ナミねぇは講演において、今後の人口動態予測や
それに伴う社会保障の課題を踏まえた上で、
いかにして支える側の人間を増やし、日本を持続可能な社会にしていくか
を論理的に考え、その支え手としてのチャレンジドの可能性に着目したというマクロのお話をされます。

その上で、「チャレンジドを納税者に」という人によっては過激に映るスローガンを掲げて
ご自身がされてきたチャレンジドの就労支援についてお話になります。

偉そうな書き方かもしれませんが、活動の出発点にご自身が重症心身障害のあるお嬢さんを残して
安心して死ぬためには、「納税者を増やさなあかん」というパーソナルな要素もあるので、
活動が更に共感を呼んでいる部分があると感じます。
チャレンジドの可能性を発見した時、チャレンジドのことを「まさに飛んで火に入る夏の虫」と表現されていました(笑)

文字にするとすごいですが、ナミねぇの関西人を通り越したラテン系の軽快なトークの場合は大丈夫。
また、従来の福祉は閉鎖的なイメージでとにかく保護一点張りだったが、そうではない

「弱者を弱者でなくしていくプロセスこそが福祉や!」と自らの哲学を力強く語られます。

ここで今日私の書く内容につながります。

この哲学に賛同するものですが、実現するためには、

チャレンジド側のスキルアップとバリアフリー化、ユニバーサル化といった社会の側の配慮双方が必要です。

配慮については、民間事業者にまで「合理的配慮」の努力義務を課した障害者差別解消法が昨年4月に施行されました。
で、今回は広い意味でのこの配慮に関わる話でもあります。
ナミねぇが講演でおっしゃった
「福祉分野は神聖視されがちだが、やっていることが
きちんとビジネスになった方が広がる」
という主旨の話が今回の記事の原点になります。
核心部分に話を進めます。

メーカーなどの企業は当然設備投資をしていますし、個人事業主でも広告宣伝等に投資します。
バリアフリー、ユニバーサル対応には これらの投資と同等の効果が期待できます。

つまり、ビジネスになります。

今後激増する高齢者はお元気でも加齢に伴い、私のような肢体不自由の身体障害者が抱える移動困難
などに相当する課題に直面するのは自明です。
既存の障害者、今後高齢者になる方々を意識して小売業や飲食業などは

今からこのニーズに対応可能な店舗整備等の態勢づくりをしておく必要があります。

商品力が無ければそもそも勝負できないにしても、
バリアフリー対応は間違いなく、
今後リピーターづくりのポイントになり得ます。

障害があると「行きたい」よりも「行けて快適かどうか」が選ぶ際のポイントになるからです

現在はバリアフリー対応の旅行などはまだまだ少ないので、それだけで差別化を図れます。

早めの対応によりいわゆる先行者利益を享受し、ノウハウを蓄えるチャンスです。

ただ、東京五輪のあおりを受け、建設業界の人件費が
高止まりするなどハードのバリアフリー対応については、
資金面では不利な時期です。

そこで、考えられるのがソフト面の強化です。
このような中で、ナミねぇが活躍しているチャレンジド
として、(株)ミライロの垣内俊哉社長を講演で紹介されました。

ミライロはは今回書いたことをユニバーサルマナーという形で
事業者に提案されています。

私自身もその講座を受講しましたし、同社の看板講師である
岸田ひろ実さんにインタビューをするご縁にも恵まれました。

垣内俊哉社長のスピーチ動画を紹介します。
この動画、私は何回見たか分かりません。

「ロックの聖地武道館」で自分の夢を語るという特異な状況なので、かなり熱いです。
垣内さんの講演会にも二度参加しましたが、そこでの語り口はもっとクールです。
ご覧ください。(※全編字幕対応)

さて、ナミねぇは私の参加したある講演の残り10分くらいでで垣内さんを紹介した後、
「実は今日色んなチャレンジドにインタビューして、メルマガに書くという取り組みをしているチャレンジドが会場に来ています。

彼は私のところにも話を聞きにきたことがあります」
と私に残り数分でマイクを渡すという荒業を使いました。

私は垣内さんのことを紹介した動画で知っていたので、「垣内さんの後で?」と一瞬思いました。

しかし、「これはおいしい」と即座に思い直し、自己紹介をさせて頂き、終了後、数名の方と名刺交換できました。