私自身の思いをお話した唯一の主催イベントの再現記事です

この記事では私が初の主催講演で喋った内容の音声をそのまま再現しています。

障害当事者の講演は各地で行われていますが、自分が当事者

あるいは身近に当事者がいないと足を運ぶことは少ないと思います。

読者の皆様も行ったことがない人が多数派と考え、

少しでも場の空気が伝わればと思います。

ここ最近の私の主催イベントでは、具体的に障害者が直面している課題を

どう解決していくか、探ることに主眼を置いています。

主催イベントで私の個人的な思いを唯一お話したものです。

1時間近い講演だったので2回に分けます。

一つ前の記事で書いた活動の原点である「恩返ししたい」という思い

がなぜ生じたか伝わるかと思います。

以下、本編です。


15年前の今日、2000年11月1日に私は倒れました。

本日は私に関わって頂いている縁のある方々が
多数来てくださっています。

倒れてから出会った方
が何人もお越しくださっています。

また、今日お目にかかるのが初めて
という方も数名いらっしゃいます。

お越しの方々の話を盛り込みながら、
倒れてから今日までの15年間の日々を私自身振り返りつつ、
感謝の思いをお伝えしたいと思います。

15年前の夕方、当時の勤務先である資格スクールで私は倒れました。

その後すぐに救急搬送、緊急手術という運びになりました。

職場のある先輩が迅速、的確に動いて下さり救急車を呼んでくれました。

この倒れた直後に生死の分かれ目がありました。

おぼろげながら記憶があります。
私はかなり真面目な社員でしたので、
倒れたのに進行中の講義を続行
しようとしました。

それをその先輩が「アホか!」という感じで
半ば無理やり休憩スペースに寝かせて
救急車を呼んでくれました。

この時無理していたら、私は

この場にいなかったかもしれません。

その時の詳しい状況は退院後に
その先輩と再会して聞くことができました。

その先輩との再会をセッティングして下さったのが
今日もお越しの私の上司でした。

(職場の性格から、ずっとその上司を先生と呼んでいます)

その先生は今日も最前列で厳しく目を
光らせていらっしゃいます(笑)。

入院中は勿論直属の上司として、
頻繁に見舞ってくださいました。

退院後も11月1日のことを克明に
覚えてくださっていて、
毎年11月1日に連絡をくださいます。

この日に連絡をくれるのはその先生だけです。

自分から「今年で〇年やねん」
と友人に言うことはありました。

覚えて下さっていると思いますが、
ある時「多分一生の付き合いになる」
ともおっしゃいました。

また、私が行政書士として独立開業してからは、
就職して半年程度で私が倒れてしまったこともあって、
社会人としてはひよっ子同然だったので、
倒れる前の続きを教えてやらなければ
という思いをお持ちだったのかもしれません。

独立してやっていくために
必要なことを教えてくださいました。

ビジネスの世界で言うところの良き「メンター」、
助言者としてお世話になっています。

ちなみに、今日の午前にも、
毎年恒例のメールをいただきました。

ありがとうございます!

勤務先を代表してお二人を挙げさせてもらいました。

そして、命の恩人ということで言うと、
医療関係の方々を抜きで語れません。

救急搬送先が大阪赤十字病院という基幹病院でした。

そこで緊急手術に入り、主治医になった脳神経外科
の女医の方にはかなりお世話になりました。

退院後もずっと追いかけ回していて(笑)、
転勤される度に病院を訪ねました。

今は岸和田で開業して落ち着かれていますが、
今日は診療日でお越しではありません。

岸和田にも勿論伺いました。

「こんなに来る患者は初めて」と言われて、
「喜んでくれているのか、嫌がっているのかどっちやろ」
という感じもしますが、多分喜んでくれています(笑)。

その先生にはインタビューしているので、編集でき次第、

こちらにUPします。

また、入院期間が9カ月に及んだため、医師、看護師、そして
あまり目立たない裏方の放射線技師や義肢装具士、MSWなど
おそらく総勢にすると100名以上の専門職の方々に支えて
頂きました。

当たり前に受けられるサポートではありませんから、
 感謝しかありません

更に、脳卒中で半身まひになった場合、
回復をしていくには、
リハビリが欠かせません。

「チャレンジドとして生きる!」という
私の闘病記があります。

私の原点です。

こちらに“鬼”という表現で
登場するリハビリの先生がいます。

その先生がリハビリの恩人の代表です。

今日も来て頂けないか、とお誘いしたのですが、

固辞されました。

「何か悪口を言われるかもしれない」
と勘よく察知されたのかもしれません(笑)。

この先生はまさしく“鬼”です。

阪神の金本監督と同じ感じです。

「骨折していてもヒットは打てる」みたいな(笑)。

口癖は「朝・昼・晩とにかくリハビリや!」です。

先生ご自身が脊髄損傷による下半身不随で身体障害者
ということに最初は驚きました。

しかし、独自のリハビリを執念深く続け、
しゃがんだり、歩けるレベルまで復活されました。

ここまでくると、

ビックリというかビビります。

そこにかなりプライドを持たれていて、
そのレベルを私にも要求されました。

他方で、私は「理の人間」。

そのため、論理的に理解できない部分には、
ことごとく根拠の提示を求めましたが、
「黙ってろ」と。

リハビリ自体は、しぶしぶの部分もありましたが、
先生のおっしゃることを(私なりに)頑張ってやり、
成果が表れたので恩人です。

でも、通う中で衝突して大変な思いはしました。

先生も私の理屈っぽさにうんざりのご様子だったので、
お互い様でしょうか・・・。

現在はその先生の息子さんのお世話になっていて、
その息子さんが私の身体機能を維持するための命綱です。

親子とは思えないほど論理的かつ丁寧に説明してくれるので、
私には合っています。
(参加してくださったその息子さんの方を向いて)

今日はお越しくださりありがとうございます!

更に時が流れ、現在はリハビリの先生が変わっています

ただ、私はリハビリが嫌いです。

というか好きな人がいたら、
お目にかかりたい。

けがのリハビリはある程度
ゴールが見えますが、障害に対するリハビリは、
(できること自体ありがたいのですが)
発症から年数が経過すると、現状維持が
ベースになるので、とても単調で退屈です。

それをどうにか工夫して「楽してやる」
という方針でやっています。

(つづく)