電動車椅子での走行は歩行時と車の運転時両方の危険を感じる

車椅子での外出に関して、電車利用等複数の場面について、私は既に記事を書いてきました。
感じ方は人それぞれですが、一つの事例として私の体験をシェアしてきたのですが、

私は電動車椅子利用者で早歩きの人と同じくらいの速度が出せるので特にですが、

自走式であっても基本的に車椅子を走らせての外出には、
通常歩行よりも危険が多いと22歳まで歩けていて、
現在も杖歩行できる私は思います。

以下、2つに分けて、危険度が低い順に概観します。
私の文章の特徴ですが、丁寧に伝え切ろうとしているので少し長いです。

時間のない方は項目を確認してあとは流しながら
読んで頂ければと思います。

路面自体の危険

移動していく地面そのものにも危険があります。

1.点字ブロック

これは点字ブロックの上で車輪を走らせると、
振動が大きく多少乗り心地が悪いと言う程度です。

視覚障害者にとって必要なモノですから、キチンと整備
されている方がいいと思っています。

状況を確認しながら慣れた今は車輪が点字ブロックを
またぐような形で通行するようにしています。
横断歩道の手前などは、警告ブロックが
横に並んでいるので
突っ切るしかないです。

ただ、私はまだ経験していませんが、
視覚障害者と遭遇した場合は歩行者も同様ですが、

一気に危険性が上がると想定しています。

車椅子は点字ブロックを使わなくても通行できます。
しかし、視覚障害者はそうはいかないのですから、
仮に視覚障害者がいた場合は邪魔にならないように
私なら避けます

普通の歩道は人がすれ違える
くらいの幅がありますが、
点字ブロックを空けて、

車椅子がぎりぎり端によっても他に歩行者がいたら、
視覚障害者にとって危険な状況になると思います。

よって、危ない感じならお声掛けさせて頂き、

状況を伝えるつもりです。

2.傾斜

これは場所によりばらつきがありますが、私は坂の多い街に暮らしているので、
坂道とクロスしている道は、低い方に向かって歩道自体傾いています。

このような場所では油断すると、
傾いている方に車に喩えると、
ハンドルを持って行かれるような状態になります。

 

該当する場所をインプットして、
その場所では

少しスピードを上げて傾きに
逆らうように運転します。

3.側溝

水はけをよくするのは街の大切な機能ですから、
至る所にあります。
私は左半身まひに加え、
左側の視野が少し狭く不自由です。

 

側溝に脱輪程度なら、人に助けて頂けば、
車椅子を立て直せば良いです。

しかし、中には広く深いものもあります。
操縦ミスをすれば、転落事故です。

投げ出されるにしても、
上から車椅子が落ちてくる可能性もあり、

良くて怪我、運が悪ければ命に関わります。

ですので、こういう場所では細心の注意を払っています。

 

側溝でさえこれですから、
電車が停まっていない状態の駅のホームを

移動するのは、かなり緊張します。

障害物の危険

こちらの分類の方が感じる危険は大きいです。
厳密には1以外は障害物とは言わないですが、
便宜的に「障害物」とします。

1.歩道上にある鉄柱や石柱

これ、所々にあると思います。
どういう目的で設置されているのかまでは
分かりかねますが、自動車などが事故で
突っ込んできた場合、歩行者を守るため
というのが私の仮説です。

しかし、私がこれに危うく突っ込みそうに
なったことがあります。

普通の状況ならまずないのですが、
前方からの歩行者とすれ違う場合に
注意が必要です。

歩行者を回避しようと避けて進んだら、
それがある場合があるからです。

 

対処は簡単です。
とにかく道の状況をなるべく先読みするのです。
遠目から障害物がないかを把握しておけば、
直前で人を避けてもいきなりそれがあった
という話にはなりません。

2.路上にいる人

これは止まっているので、危険度を下げていますが、

不意に動かれると一気に危険度が上がる存在です。

 

私の家の近所に行列のできる飲食店があります。
ここに並んでいる人の一部が通行を妨害する位置にいることが多々あって、
厄介なのが自分が邪魔になっているという意識がないことです。
周りを確認しながら待ってないので私の接近にも気付きません。

 

知らせないと、道が空かないケース以外は、
極力のんびり行きますが、連れだって来ていて、
お喋りして完全に道を塞いでいる悪質な場合でも、
最近煽ってくる車の事が問題になっていますから、

なるべく角が立たないように、
車椅子についている警笛は使わずに、

肉声で「通ります」と伝えるようにしています。

どちらが相手の気に障るかは不明ですけど。

 

私は前向きな内容の情報発信を心がけていますが、
基本的な人に対する考え方については、
性善説でも性悪説でもありません。

肌感覚では、障害者である私に
親切にしてくださる方がほとんど
と感じていますが、全員だとは思っていません。

 

少数でしょうがそうでない場合もある
はずという心構えでいます。

 

歩道を自分が塞いでいるという感覚がない事と
似ているケースとして、自分のカバンが
どこまでの空間にあるか無自覚な人は結構います。
すれ違う時かばんが当たるのです。

似たような経験を健康な方も電車内で
したことがあるかも知れません。

3.歩行者

動いているので2より危ないのですが、向かってくる人は私の存在を
認識しています。
よって、前方を歩いている人等の方が危ないです。

対処法は簡単でなるべく追い越さないように通行する。
極端に遅い場合はタイミング良く、一気に追い越す、です。

なお、私の場合、歩きスマホの人は最初から周りが見えてない
暴走車のようなものと思って、
回避行動をとっているので、
そこまで危険に感じた経験は
これまでありません。

4.自転車

通常の歩行者でも後方から来る自転車にヒヤリとする経験は多い
のではないでしょうか?
前方の場合、分かっているので対処できますが、
横や後方から急に来られるととても怖いです。

なぜ怖いかというと、
ベルを鳴らしてくれればまだいいのですが、
自転車は走行音があまりしないので、
「急に」ということになるように思います。

 

ちなみに、私は車椅子である以上、
機敏に動けないので危険に
さらされやすいと自覚しています。

ですので、聴覚から得られる情報が
外出中は視覚情報と同じくらい
大切です。
だから、音楽好きですが、通行中は一切聴きません。

5.子供

幼児~小学校低学年くらいです。
予測不能の動きをします。
親と手を繋いでいても急に横に動いたりします。

ぶつかっても私は痛くないですが、
ぶつかった子供の方は確実に痛いので、
めちゃくちゃ気を遣います。

6.雑踏

最後です。これまで記載したことの複合なわけで、
勉強で言うと、発展問題みたいな感じですね。

 

余談ながら、雑踏は危険ですが、
集中してゲームをするような感覚で
楽しむようにしています。

昔、サッカーで攻撃的なポジションを私はやっていました。
複数の人の動きを予測しながら進路を決めるのは、どこか
サッカーの試合で味方にスルーパスを通す時と似ています。

対策まとめ

車椅子だと危険という自覚を持っているので、
車椅子の人は概ね慎重で安全に移動しています。

 

つまり、車椅子の側の人は、
外に出る以上、危険がある。

人は自分に向かって動いてくるくらいの意識でいれば安全性は高まります。

 

 

 

投稿者プロフィール

島本 昌浩
島本 昌浩
バリアフリーチャレンジ!代表
challenged-view編集長