歩行能力があっても車椅子を使う選択肢
車椅子の必要性がテーマです。休憩しながらですが、私は1時間弱歩けます。ちなみに、蹴上げ(階段の高さ)や1段あたりの幅(踏面)
そして、左半身まひの私の場合だと、進行方向の右側に手すりや壁があるかにも左右されますが、階段の昇り降りも私はできます。
ならば車椅子は要らないと思うかもしれません。
歩けても車椅子を積極的に活用する理由
しかし、結論を言うと、私は車椅子をTPOに応じて使っています。
身体が疲れてくるので、「転ばぬ先の杖」ならぬ、「転ぶくらいなら、早めに車椅子」です。それに、杖歩行だと逆にバリアフリーでない
環境もあります。わかりやすいのが、電車内です。車椅子があればストレスがゼロとまではいきませんが、緩和されます。
車椅子無しで電車に乗ることは不安なので、強いストレスを伴います。一時期、リハビリとして、杖をついて電車に乗る練習をしていました。
車椅子無しで私が電車利用する際の条件は、以下のような感じでした。
- 混んでる時間を外すことは必須。
- 乗降時の安全確保のため、車掌さんの目の届く最後尾の車両に乗る。
- ドアが開いたら、全速力で空席を目指すか、
- 空席がドアから遠い場合ドアの側の手すりにしがみつく。
ドアから遠い席だと私の歩行能力では降車駅が終点でない限り、
ドアが開いてる間に降りられないのです。
要は、揺れへの対応能力が低く、電車が動いている間に電車内を動くことができません。
座れず、手すりも確保できなければ、ドア付近の席の方に、
「お疲れのところ申し訳ないのですが、座らせて頂くことはできますか?」
とお願いします。個人的に大切にしているのが、できる限り自分からお願いすること。
私の場合、杖を持っておぼつかない足どりなので身体が不自由だと相手の方に即座に伝わります。
しかし、見た目で分からない内部障害の方は、障害が原因で疲れていても伝わらないので、私以上に自分から言わざるを得ないと思います。
ここで障害者側は「障害者だから譲ってもらって当然」という空気が出ないように厳に慎みたいところです。
私の肌感覚では、ほとんどの方が譲ってくださいます。更に、譲って頂いた後は、それを見ている周囲の方にも善意の輪が広がるように
願いを込めて、必ず「ありがとうございます!」とお礼をしっかり伝えます。なお、発車までに座れないと大袈裟に言うと生命の危機に瀕します。
半身不随でマヒの程度の重い私のような人間は電車の揺れに対応できないと健康な方は覚えておいて頂けたらうれしいです。
(そのような身体状況の人間は電車を使うなという世の中ににしたくないので、仮にそのようなご指摘がある場合の回答である
車椅子での電車利用について別の機会に取り上げるので記事の掲載を1週間ほどお待ちください)。
仮に近くに危なっかしいなと思う人がいたら、立とうと思えば立てるくらいの気分の時なら、席を譲って頂けますと幸いです。
ご自身がめちゃくちゃお疲れの場合は、他の人に期待するということでいいと思います(笑)。
どの程度の身体機能があるかによるものの、このシリーズの次回で詳しく書くつもりですが、
私見では、肢体不自由者は車椅子で電車利用するのベターです。
費用の面でもひとまず車椅子を所有しておいた方が良い
ところで、車椅子を入手するのにどれくらいお金かかるかご存知でしょうか?20代の頃、車椅子を使わないで生活できる身体機能の獲得を私はリハビリで目指していました。
「車椅子はホントに必要な時にだけあればいい」と考え、そこにはお金をかけないつもりで、社会福祉協議会から月千円弱くらいでレンタルする選択をしました。
結局、10年以上借り続けたので、結果論ですが、この判断はミスでした。前述の目論み通りには身体機能は戻らず、社会復帰した現在の私は、
長期的に考えて、見た目にもこだわり、オーダーメイドの電動車イスを購入しました。自費なので数十万円です。
(これがなぜ公費でないのかについては、微妙な話なので割愛します)。
空気入れを揃えたり、メンテナンスにも費用はかかります。軽くない肢体不自由の障害がある場合、将来を見越して既製品でいいので目的に応じたタイプの車椅子(介護用か自走式か、自走式か電動かなど専門知識のある方に相談して)を購入する方が良いと思います。