わたしは、3人の発達凸凹ちゃんを育てています。
今年は、年長と小6でダブル就学相談を受けている真っ最中!!
前回は、①学級のちがいを書きました。


今回は、どうやって学級を選んでいくかの流れを書きたいと思います。小学校の就学相談を2回受けたことから、わたしがどのように進路を考えたのかをご紹介します。

○就学相談とは


簡単に言うと「教育委員会が、お子さんが入学する前にどこの小・中学校のどこの学級に所属するのか相談に応じる」こと。
正確には…

「学校教育法では、児童生徒の障害の状態、教育上必要な支援の内容、地域における教育の整備の状況、その他の事情を総合的に勘案して、市区町村教育委員会が最もふさわしい就学先を決定すると規定している。
各市区町村教育委員会では、保護者や幼児児童生徒に対して、就学に向けた教育相談(就学相談)の機会を設け、客観的かつ的確な資料収集、専門的な知識・技能を備えた就学相談担当者の確保に努め、教育学、医学、心理学などの専門知識を有する者の意見聴取を行いながら慎重に判断をしていく」
発達障害事典(2016年)P.132~133より抜粋

今年は、コロナウィルスの影響で少し流れが変わっています…

  1. 説明会(2019年は4月に申込でした。2020年は小学校向けは中止となりました。)
  2. 在籍している園に直接口頭で先生へ申込む
  3. 保護者が書類作成し、園に提出
  4. 在籍している園の先生が書類作成し、教育委員会へ提出
  5. 教育委員会の担当者がお子さんの視察
  6. 教育委員会と保護者、園の先生が面談
  7. 結果通知
  8. 所属する学級が決定
  9. 入学式の練習(希望者のみ)

(小学校入学のときに受ける就学相談の例です。中学校は、特別支援学級に在籍しているともう少し簡素化されるようです…)
就学時に決定した「学びの場」は固定したものではないのですが、変更するにはかなりの労力がかかり、途中変更はほとんどできません。
なぜなら、1年間の個別の指導計画を生徒ごとに作成しているからです。
途中変更には、医師の意見書など根拠が必要になってきます。

わが子の事例です

(すべての方があてはまることは、ないことだけご了承くださいませ)

教育委員会の就学指導を受けるに当たって、
「通常学級か支援学級のどちらの方が向いているのか?」
「小学校入学に向けて何をすれば良いか?」
5月の時点では、通常学級か支援学級にするのか私は悩みました。
と言うのも特別支援学級に関する情報が少なかったので、判断しかねたのです。


小学校は、子どもが機嫌よくすごせる場所を優先して考えました。
通うのは、本人です。フォローするのは保護者です。本人と保護者の意志が一番大切だと私は思いました。
中学校へ進学するころには、思春期に入るお子さんもいると思います。
結果に納得出来るまで教育委員会と話し合ってくださいね。

「どこの中学校へ行きますか?どこに在籍しますか?」


【中学校の選択肢】
①地域中学校の通常学級・通級制度
②地域中学校の支援学級
③学区外の中学校
④特別支援学校の中等部
⑤私立の中高一貫校
⑥民間の通信制中学校(地域の中学校に在籍しながら、オンライン授業を受ける)
⑦フリースクール など

わが家の場合は…

現実的に考えると…②地域中学校の支援学級と考えています。
見学してみないとわかりませんが、支援学級の体制が整っていなければ③学区外の中学校も視野に入ってきます。
私立は通学出来るのかとお金が支払えるのかなどいろんな問題もありますが、娘だけなら入学させてもよいかと…。
④特別支援学校の中等部を選んだ場合は、ほとんどの方は特別支援学校の高等部に進学すると説明会でお聞きしました。
また、特別支援学級に在籍すると普通科の子と同じ授業を受け、試験を受けないと内申点がもらえません。
(どのような学習をしたのか文章表記となり、いわゆる5段階評価は…わたしの地域ではつきません)
➡公立の高校に行けなくなる!?
でも、果たして公立の高校に行くことが彼女のためになるのだろうか?
特別支援学級のような手厚いフォローが全くなくなるのに?

娘が小2の時に書いた作文

20才の自分へ】で
「大学生になってますか?」
という文章がありました。
大学生になりたいのであれば、高卒の資格がいります。
でも、特別支援学校高等部を卒業しても
高卒の資格は、ありません。いわゆる<高校卒業資格>ではなく<特別支援学校高等部卒業資格>となります。
まだ、将来の夢を見つけていない娘


そのために選択肢の幅は、もちたいので
⑥民間の通信制中学校も野に入れて動いています。
療育手帳の取得・更新…
障害基礎年金を受給しながら、働くのか…
特例子会社で働くのか…
一般就労を目指すのか…
中学校からは、就労を視野に入れて保護者は動いていきましょう。

正解は、ありません。

正解は、ありません。

選択の幅は、広がってきています

昔で言えば大検、今で言えば「高等学校卒業程度認定試験」
公立高校での通級制度導入や発達障害に特化した学校も出てきています。
保護者が情報を集めないと、学校側もわからないそうです。
自治体によって異なると思います。
(あくまで川西市の話になりますが…)
兵庫県在住でも大阪府立の公立高校の受験は、可能です
ただし、兵庫県立の公立高校は(私立高校併願の場合でも)2校受験可能なのに対して
大阪府立の公立高校は、専願で1校のみ可能です。
そこに誓約書のような書類や
どうしてそこの高校に通いたいかの作文を提出したりして、手続きが難しいみたいです。
希望校があれば、資料を取り寄せてから学校の先生に相談してみてくださいね。

高校だけでもこんなに選択肢があります

凸をとことん生かしてみるなら…

活躍しそうな子どもを早めに発掘・育成する取り組みが大学で始まっています

兵庫教育大学に相談するのも1つの手段

話を聞いてもらう事で気持ちが少し楽になります。
情報交換会を通して自分の知らなかった学校や実際に入学して感じた事などの話を聞いて、進路先を考えるための参考にしてみてはいかがでしょうか?

わたしからのちょこっとアドバイス

迷ったら、「自分が信頼している人に話す」
話す=放す
迷いを解放することにもつながるし
自分の想いが整理されます
★子どもは、自分のペースで成長します。その都度、本人の意見を聞きながら親子でいっしょにすすんでいきましょうね


★家庭療育については、こちらからお読みください

「どんな子で、なにができるか?」
「ナニに興味をもって、どんなことができるか」を家庭療育に取り組む前に考えます。
⇒前回参照「家庭療育に取り組む前に必ずしてほしい2つのコト

★今回の内容についてより詳しく知りたい方はこちらを参照されると良いと思います。
新版 子どもの発達障害事典 原 仁著 2019年
発達障害白書 2020年版 日本発達障害連盟 2019年
PriPri特別編集 発達支援 「困った! 」を抱える子の保育 2018年
特別支援教育 重要用語の基礎知識 小野 隆行著 2018年
LD・ADHD等関連用語集 第4版 一般社団法人日本LD学会 編 2017年
親子で理解する発達障害 進学・就労準備の進め方 (親子で理解する特性シリーズ) 鈴木慶太著 2016年
発達障害事典 日本LD学会 2016年
改訂版 発達障害児のための支援制度ガイドブック 日本発達障害ネットワーク 2015年

投稿者プロフィール

りょう育ママ
りょう育ママ
3人の発達障害児(凸凹ちゃん)を育てるママ。
育児についてのリアル話や凸凹お役立ち情報をBLOGで発信★

「あつまれ!凸凹ちゃん」主宰
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