掘り下げて考えると価値観の話になる

目的と手段を混同せずに考えることが前提

車椅子の活用についてちょっとした「迷信」のようなものが一部の人々の間にあるようです。

使い出すと快適さに満足してリハビリをさぼるようになるという類のものです。
私の事例には当てはまっていないので、これは「誤解」だと言えます。
車椅子は身体機能に応じて移動を可能にする道具であり、手段です。

一方、リハビリ等の運動は身体機能を維持し、向上させるために必要であり、

その延長線上にやはり杖歩行という手段があります。

この文脈における目的は移動です。
目的と手段という前提を混同して論じることはできませんし、両方必要なのは明白です。
事実、私は電動車椅子での移動を始めてからも雨の日や真夏や真冬の寒波襲来時以外は歩き続けています。

大切なのは目的をどこに設定するかです。

私のように行動範囲を拡げる事を目的にすれば、リハビリによる機能回復にあまり固執しなくなります。

ここだけを切り取ると「運動しなくなる」となりそうですが、かける時間について書いただけであり、後述するように運動も不可欠です。

他方で自分の足で歩くことを目的にすれば、リハビリに当てる時間を十分に確保し、杖歩行でなるべく移動する人生を選ぶのは自明です。

どちらが正しいと言う話でなくそれぞれの価値観に応じた選択の問題です。

車椅子を使わなければ移動できない身体機能の方もいらっしゃる事実から言えることは車椅子は移動のための便利な道具である。

一方、障害のある身体の機能を維持していくために必要なリハビリは肢体不自由のチャレンジドの生涯に渡る課題であるということでしょうか。

投稿者プロフィール

島本 昌浩
島本 昌浩
バリアフリーチャレンジ!代表
challenged-view編集長